顧客向け汎用アナリティクスツールとしてのLooker Studio導入(マルチテナント方式での外部へのBI提供)
株式会社ヤプリ / abe-masatoshi
開発部長 / データサイエンティスト / 従業員規模: 101名〜300名 / エンジニア組織: 101名〜300名
ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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501名〜1,000名 | 2022年10月 | B to B |
ツールの利用規模 | 501名〜1,000名 |
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ツールの利用開始時期 | 2022年10月 |
事業形態 | B to B |
アーキテクチャ
アーキテクチャの意図・工夫
顧客のアクセスを管理し、データを出し分ける機構を実現するために上記アーキテクチャとしました。詳細は次の記事をご覧ください。 https://tech.yappli.io/entry/lookerstudio-multitenant-with-spreadsheet
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
ツール導入前の課題
ヤプリは、アプリの開発・運用・分析をノーコードで提供するアプリプラットフォーム「Yappli」を提供しています。お客さまはYappliで制作したアプリのエンドユーザーの利用状況を、分析して運用に活かすことができます。
元々Yappliでは、お客さまに無償のアプリ分析ツールとして、ユニバーサルアナリティクス版Google Analytics(以下UA)を提供していたのですが、UA終了に伴い、2023年3月リリースを目指して、新たなツールを準備することになりました。その場合、Google Analytics 4(以下GA4)への移行が第一の選択肢になりそうですが、想定される主な課題として以下3点がありました。この課題を解決するために、新たなBIツールの導入を検討しました。
- 分析対象のデータの拡張性が低い:サービス用データベース(例:ユーザーの属性情報)の分析ニーズが高まっていたが、GA4の場合、基本的にはスマホアプリからFirebase SDKを介してGA4に送信したデータが分析対象となる
- Yappliのプロダクト思想との親和性が低い:GA4は高度なデータ分析が可能だが、スマホアプリ運用向けの分析に最適化されておらず、要求される分析リテラシーが高い
- 内製トラッキングデータと数値が異なる:将来を見据えて、Yappliでは2020年7月から内製のトラッキング機構を追加。そのデータを用いて、お客さま用のYappli管理画面のダッシュボードの集計値を算出していたが、UAおよびGA4とは値が異なっていた
どのような状態を目指していたか
お客さまがアプリの状態を把握し、施策の効果測定およびPDCAを実践できるようなアナリティクスツールを展開できている状態
比較検討したサービス
- Looker
- Tableau
- 内製開発
比較した軸
- ランニングコスト:お客さまに展開した場合に発生する費用コスト
- 開発工数:ビジュアライゼーションの編集、追加のしやすさ
- 表示速度:アナリティクス操作時のレスポンス速度
選定理由
- 顧客用にライセンスを購入する必要がない(ユーザーが増えてもコストが線形に増えない)
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
すべて解決することができた。
- GAに代わる新たなアナリティクスツールをリリースし、お客さまに提供できた
- サービス用データベースも集計対象に加えて、Yappliに特化した独自の指標や分析軸を提供できるようになった
- お客さまに提供する集計値のデータ元を、内製トラッキングデータに統一できた
どのような成果が得られたか
- プロジェクト開始から半年間でアナリティクスツールをリリース
- アップデートも容易で、定期的に新しい分析軸やデータを追加できる体制となった
- リリース後2年が経過。継続的にお客さまにご利用頂き、直近は月間900名が利用
導入時の苦労・悩み
- 顧客のアクセスを管理し、データを出し分ける機構の実現
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
説明した内容
- Looker Studioは無償のBIツールであり、費用は接続するBigQuery関連のコストのみで済む(コストは別途試算して説明)
- Looker Studioを用いることで、内製でBIを開発するよりも圧倒的に開発工数を短縮できる
- Looker Studioは、2016年にリリースされてからプロダクト名を変更しながら継続的に改善されてきた。今後も改善が見込める
フィードバック
方針としてはOK。以下に気をつけながら進めてほしい。
- カスタマーサクセス部門と密に連携をとって、お客さまと期待値の乖離が発生しないようにしながら進めてほしい
- BigQuery関連のコストはしっかりモニタリングしてほしい
活用方法
直近はお客さまと社員あわせて月間900名が当該のLooker Studioのダッシュボードにアクセスしています。ちなみにLooker Studioで作成したダッシュボードの利用状況はGA4で測定することが可能です
よく使う機能
標準的なBI機能に加えて利用している機能として以下があります。
ツールの良い点
- 直感的な操作での開発しやすさ
- ビジュアライゼーションの柔軟さ
- 表形式で出力できる行数の多さとレスポンスの速さ
- カスタムクエリによるBigQueryの応用しやすさ
ツールの課題点
- スケジューラーでのデータ送信機能は他ツールに比べると劣りやすい。2025年1月現在、配信はPDFのみ可能でローデータは送信できない(有償のPro版でも不可)
- 権限付与にGoogle グループを利用する場合Googleアカウントが必要で、お客さまのセキュリティポリシー上、制限されるケースがある
ツールを検討されている方へ
Google Workspace や BigQuery を導入済みの会社であれば、既存ツールとの親和性が高いので、Looker Studioはデータ活用を推進する便利な一手になるでしょう。
Looker Studioはビジュアライゼーションの自由度が高く、デザイナーと協力すれば、より視認性が高く活用されやすいダッシュボードをつくりやすいのも特徴です。他部門のプロフェッショナルと連携して、データ活用を推進していきましょう!
今後の展望
- プロダクトの競争優位性を高めるアナリティクスの提供
- よりセキュアな権限管理と、顧客ごとのデータ出し分け機構の実現
株式会社ヤプリ / abe-masatoshi
開発部長 / データサイエンティスト / 従業員規模: 101名〜300名 / エンジニア組織: 101名〜300名
帝国データバンク→コロプラ→オリックス→AbemaTV→ヤプリ
株式会社ヤプリ / abe-masatoshi
開発部長 / データサイエンティスト / 従業員規模: 101名〜300名 / エンジニア組織: 101名〜300名
帝国データバンク→コロプラ→オリックス→...
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目次
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- 導入の背景・解決したかった問題
- 活用方法