LLM開発、運用がラクになる!OpenRouterを導入し開発に専念できる環境にした
株式会社カンリー / 長谷川 稜
開発部長 / VPoE
| ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
|---|---|---|
| 10名以下 | 2025年7月 | B to B |
| ツールの利用規模 | 10名以下 |
|---|---|
| ツールの利用開始時期 | 2025年7月 |
| 事業形態 | B to B |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
ツール導入前の課題
AIエージェント機能を開発していくにあたり、LLMモデルの性能がプロダクトの品質に大きく影響する要件であったため、複数のLLMのプロバイダ(OpenAI、Anthropic、Google等)で精度比較をしながら開発を進める必要がありました。
その際に、以下のような課題が発生していました。
- モデルごとの性能を検証をしたいが、プロバイダ(OpenAI、Anthropic、Google等)が増えるとその分、開発が必要になる
- プロバイダごとのAPIキー管理・請求管理が煩雑になる
- コストがモデルごと・プロバイダごとにバラバラで、監視/管理が難しい
どのような状態を目指していたか
「複数モデルを簡単に切り替えられて」「コスト監視がしやすく」「請求・管理も一本化できる」ような状態を目指し、よりコアなビジネスロジックの開発に集中できる状態を目指していました。
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
上述の課題についてはすべて解消されました。
どのような成果が得られたか
OpenRouterを介することで、通常よりコストは上がるものの、 開発工数は当初の1/3以上圧縮され、その後の新規モデル追加なども追加の開発コストが発生せずに運用、保守できています。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
"ツール導入前の課題" にも記載した開発、運用が複雑になることによる人件費を圧縮したい旨と、OpenRouter導入に伴う追加のシステム利用コスト増との投資対効果を説明しました。
「OpenRouter導入に伴う追加のシステム利用コスト」については、 OpenRouterを入れることで、使用する各LLMのモデルのトークン使用料金は変わらないものの、以下の追加コストが発生します。
- クレジット購入時の手数料 5.5%(最低 $0.80)
- Web検索プラグイン等を使うと別途「$4 per 1,000 results」
新規事業ということもあり、まずは事業スピードを優先しPMFを目指すべきであることを伝えました。 そして、OpenRouterの毎月のシステム利用コストが大きくなったタイミングで各LLMのプロバイダと直接接続することにより、システム利用費用を削減する将来構想とセットで説明しました。
活用方法
よく使う機能
単一APIによる複数モデルの利用
OpenAI、Anthropic、Google、Metaなど、50以上のプロバイダから提供される400以上のモデルに、単一のAPIキーでアクセスできます。これにより請求書もOpenRouterのみで管理可能となります。
ツールの良い点
- 従量課金のため、本番運用前から気軽に導入できること
- 導入が非常にシンプルかつ直感的で学習コストも低い
ツールの課題点
- OpenRouterに障害が発生した際に、単一障害点となり得ること
- 各LLMモデルが提供した最新機能が必ずOpenRouterで使えるわけではない(基本的には後追いで対応可能となり、ずっと使えないというケースは稀である)
今後の展望
自動スマートルーティングとフォールバック機能というのがあり、リクエストを最速または最もコスト効率の良いプロバイダに自動的にルーティングすることが可能となります。また、特定のプロバイダに障害が発生した際には、自動的にバックアッププロバイダに切り替えるフォールバック機能により、高い可用性を実現します。
使用モデルの性能をそこまで厳密に選定する必要がないケースにおいては、これらの機能を用いることで、高い可用性とコストの最適化が実現できるため、ユースケースに応じて検討していきたいと考えています。
株式会社カンリー / 長谷川 稜
開発部長 / VPoE
株式会社カンリー / 長谷川 稜
開発部長 / VPoE

