Playwright導入(ノーコードツールとの併用事例)
レビュー投稿日の情報になります
株式会社UPSIDER / eri
メンバー / QAエンジニア
最終更新日投稿日
ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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10名以下 | 2024年9月 | B to B |
ツールの利用規模 | 10名以下 |
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ツールの利用開始時期 | 2024年9月 |
事業形態 | B to B |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
ツール導入前の課題
弊社ではMagicPodを活用した自動テストを行っていましたが、テストケースの増加に伴い、以下の課題が発生しました。
- テストシナリオを冗長に作ってしまったため、実行時間が長くなりがち
- 30項目のテスト実行に 約5時間かかっていた
- より細かいカスタマイズが必要な場面が増えてきた
- 一部のシナリオでは、コードベースでの細かい制御が求められた
- テスト対象の拡大
- E2Eテストの対象が広がる中で、テストの拡張性を高める必要があった
どのような状態を目指していたか
- リリース前に実施する手動でのリグレッションテストの工数を削減する
- 自動テストの実行時間を短縮し、hotfix時の対応力を向上
- リグレッションテストを分解・並列実行 し、自動化数を増やす
- メンテナンスコストを抑え、コーディングをしたことのないQAエンジニアも運用可能にする
比較検討したサービス
- MagicPod(※現在、継続利用中)
比較した軸
- 実行速度(テスト時間の短縮)
- メンテナンスのしやすさ
- テストの拡張性(柔軟なカスタマイズが可能か)
- コスト(テスト数増加時の費用負担)
選定理由
- 実行速度が速かった
- 変更に強く、テストの安定性が高い
- オープンソースのため、テスト数が増えても追加コストなし
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
- 8割解決
どのような成果が得られたか
- 実行時間約5時間 → 約1時間に短縮
- 170ケースを自動化
- hotfix対応の時も自動テストで確認ができるようになった
- 失敗したケースの再実行や原因調査が迅速化
※ただし、MagicPodは継続利用しており、Playwrightと併用中です。
導入前は、全部をPlaywrightに移行することを考えていましたが、MagicPodのノーコードによる柔軟なテスト管理や、Visual Regression Test、メールテストの強みは引き続き活用したいとなったため下記の様な使いわけを行っています。
ツールの使い分け
ツール | 得意な領域 | 具体的な用途 |
---|---|---|
Playwright | 高速なE2Eテスト、コードベースでの柔軟なメンテナンス | 一般的なリグレッションテスト、UIの動作検証 |
MagicPod | ノーコードでのテスト、Visual Regression Test、メールを含むテスト | UIの視覚的変化チェック、メール認証、インシデント対応など |
導入時の苦労・悩み
- QAエンジニアがコードベースのテストをメンテナンスできるか
- Playwrightの学習コスト(ノーコードツールに比べ、最初の学習が必要)
- チーム全体での知識共有が必要だった
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
- MagicPodとPlaywrightで同じテストシナリオの実行速度の計測結果を提示
- Playwrightは、無料でありテストケースの増加によるツールへの使用料が増えることがない
活用方法
- 毎日深夜にGitHub Actionsで定期実行
- 結果をSlack通知し、朝に失敗箇所を確認
- 失敗原因を記録し、修正やリカバリーにつなげる
- 例:初期設定状態に戻す方法を記載することにより再実行が可能になる
よく使う機能
- 失敗した箇所のキャプチャ(画像・動画)
- test.step を活用し、テスト操作の概要を記述
- POM(Page Object Model)を採用し、メンテナンスしやすく
ツールの良い点
- 実行速度が非常に速い
- コードベースのため、柔軟なテストが可能
- オープンソースでコストがかからない
- ノーコードツールと同様の使い方も可能
- コーディングする前のステップとして使いやすく、仕組みを理解しやすい
ツールの課題点
- コーディング経験がないQAエンジニアにとってはハードルが高い
- Playwrightの学習コストがかかる
- Gitの運用やテスト基盤の知識が求められる
ツールを検討されている方へ
- MagicPodのようなノーコードツールとの併用を検討するのもアリ
- 実行速度と拡張性を重視するならPlaywrightは最適
- 環境構築などの資料を並行して作成すると便利
今後の展望
- MagicPodとPlaywrightの使い分けをさらに明確化
- コーディング経験がないQAエンジニアでもPlaywrightのメンテナンスをできるようにする
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