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電力卸取引プラットフォーム「eSquare Live」のシステムアーキテクチャ

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電力卸取引プラットフォーム「eSquare Live」のシステムアーキテクチャ

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最終更新日 投稿日

アーキテクチャの工夫ポイント

アーキテクチャ選択の背景や意図

enechainは国内最大のエネルギーマーケットプレイスを運営し、電力卸取引プラットフォーム「eSquare Live」を開発しています。
eSquare Liveでは、株をネット証券で売買するように、電力の商品(期間・地域ごとの電力)をリアルタイムに売買することができます。
このプロダクトに求められる特性は3つです。

リアルタイム性: 市場の“今”が見える・すぐ決められる

Socket.IOを用いて板画面をリアルタイム更新しています。Socket.IOは冗長構成になっていますが、1台落ちてもイベントを届け続けるためにRedis Streamを用いたノード間連携を行なっています。

公平性・決定性: 誰にとってもブレない注文・約定順序

1つの商品に対する注文順序を守って処理するために、Pub/SubのOrdering Keyを活用しています。これにより価格優先・時間優先に基づく一貫した注文・約定順序を保つことができます。

相互運用性: 既存の業務フローに“そのまま”つながる

eSquare Liveのユーザーには金融業界に属し先物取引を行うトレーダーが含まれます。金融業界では取引情報の送受信にFIXプロトコルが広く使われており、システムがこの標準に対応していることで、既存の取引システムや業務フローに容易に組み込むことができます。

現在の課題と今後の改善予定

■ 現在の課題

eSquare Liveは、社内の標準的な基盤や運用ルールが確立する前に立ち上げられたため、独自のシステム構成となっています。その結果、標準化された運用プロセスに乗せることができず、運用負荷が高い状態にあることが課題です。

■ 今後の改善予定

この課題を解決するため、今後は以下の改善を予定しています。

社内標準構成への移行

サービスカタログからインフラ構成や設定を自動化し、TerraformおよびKubernetes manifestの社内標準構成へ移行します。

移行によるメリット

  • 標準構成の自動生成
  • 監視・ダッシュボードの統一
  • セキュリティレビューや負荷試験のプロセス組込み

これらの改善を通じて、初期構築や運用をより迅速かつ安全に進められる体制を構築していきます。

◆執筆:谷畑 智彦 @taniyarn

アーキテクチャを構成するツール

会社情報

株式会社enechain

株式会社enechain

従業員規模 101名〜300名

エンジニア組織規模 51名〜100名

enechainは、国内最大のエネルギーのマーケットプレイスを運営するスタートアップです。私たちの目標は、あらゆるエネルギーの価値を交換できるフェアなマーケットを通じて “Building Energy Markets, Coloring Our Society” というミッションを実現することです。