くふう AI スタジオのデータアーキテクチャ
アーキテクチャの工夫ポイント
くふうカンパニーグループでは、家計簿アプリ 「Zaim」 やチラシ・買い物サービス「トクバイ」など、毎日の暮らしに関わるサービスを運営しています。開発効率の向上やデータ連携を通じて、より良いユーザー体験を提供していくために、サービスを通じて蓄積されるデータをBigQuery に集約しています。
集約先としてBigQuery を選んだ理由は、「Zaim」がBigQueryをデータ基盤として積極的に活用しており、「Zaim」 に合わせることで、他のサービスもスピード感を持ってデータ集約できると考えたためです。「Zaim」 では、家計簿という機密性の高いデータを扱うため、厳格なアクセス権限管理を行っています。また、これらのデータを特定の個人を識別することができないかたちで集計・加工して企業向けに価値ある分析ソリューションとして提供しています。このような高度なデータ管理や分析の仕組みを、他のサービスにも展開することで、より多くの価値を提供できると思っています。
さらに、ロードしてきたデータを利用者が直接見ることなく、分析時の負担を軽減する仕組みを取り入れています。また、長年サービスを提供してきたことで、現在使われていないデータのカラムが存在していますが、これらを整理・削除することで、認知負荷の低減ができると考えています。
現在の課題と今後の改善予定
BigQuery へのデータ集約を開始してから日が浅いため、現在「トクバイ」ではその基盤の利用が限定的です。今後、「トクバイ」のサービスに関わるメンバーがスムーズに既存のデータ基盤から移行できるように、従来のデータ基盤で利用されていた機能やレポートを再現しつつ、より使い勝手の良いデータ基盤へと改善を進めていきます。
例えば、既存のデータ基盤では、ロードしたデータを活用するために、秘伝のタレ的に多くの WITH 句が使われています。この部分を基盤側で吸収し、さらに業務内容に応じた適切な権限管理などを行う予定です。
◆執筆:
AX 推進部 佐藤晃矢 @koya3to
技術研究部 深谷淳
【サービス公式サイト】
1,100万 DL 家計簿サービス Zaim
消費者分析の新・スタンダード Zaim トレンド
月間利用者数 1,600万人以上※ チラシ・買い物情報サイト トクバイ
※2024年1月時点
アーキテクチャを構成するツール
会社情報
株式会社くふう AI スタジオ(くふうカンパニーグループ)
くふうカンパニーグループは “「くふう」で暮らしにひらめきを” を企業理念とし、「毎日の暮らし」及び「ライフイベント」において、生活者であるユーザーにとっての利便性や豊かさを最優先に考え、情報格差の解消や利便性の高いサービスづくりに取り組むとともに、ユーザーの主体的な意思決定や行動につながる価値提供を目指しています。チラシ・買い物情報サービス「トクバイ」、家計簿サービス「Zaim」などのサービスを複数展開しています。