モンスターストライクのインフラアーキテクチャ
アーキテクチャの工夫ポイント
モンスターストライクではイベント開始時にトラフィックが一瞬で何十倍にも急増します。こうした国内最大規模のユーザを支えるために、オンプレミスとクラウドを組み合わせたハイブリッドクラウドで運用されています。
AWSおよびGoogle Cloudのそれぞれをデータセンタ内のネットワークと接続し、オンプレミスによる高性能・低レイテンシと、クラウドのマネージドサービスによる高スケーラビリティ・低運用負荷の両立を目指しています。
また各種運用作業や、管理画面の閲覧等を安全に行えるよう、内製のゼロトラストプロキシが活用されていることが特徴です。CI/CDでは、以前はJenkinsがメインで利用されていましたが、近年GitHub Actionsへの移行が進み、一部GitHub Actionsでは利用できないリソースを要求するものに関してもJenkinsのAgentを自動的にスケールするツールが内製されるなど、コスト最適で柔軟なCI/CD環境となっています。構成管理の一部にTerraform Cloudが導入され、GitHub Actionsおよび各クラウドとのOIDC連携によって様々な設定のIaCが実現しています。
現在のアーキテクチャの課題と今後の改善予定
2013年のリリースから運用され続けていることで、ある程度安定した「枯れた」アーキテクチャとなっていますが、古いコードベースやミドルウェア、また運用負荷が依然として高い部分も多数存在します。これらの課題点をクリアし、これからもモンストを通して「心もつながる」場と機会を創造し続けるべく、シンプルで効率的、また今後のビジネス環境の変化に対応できるシステムを目指しています。具体的には、コードのリファクタリングやミドルウェア等の更新はもちろんのこと、新たに登場したマネージドサービスの活用など、多岐にわたるチャレンジを続けていく予定です。
◆執筆:影山 勇太
株式会社MIXI デジタルエンターテインメントオペレーションズ本部 モンスト開発部 モンストサーバ2グループリーダー
【モンスターストライク公式サイト】
https://www.monster-strike.com/
アーキテクチャを構成するツール
会社情報
株式会社MIXI
MIXIは ”「心もつながる」場と機会の創造” をミッションとして、「モンスターストライク」や「家族アルバム みてね」など、友人や家族で一緒に楽しむコミュニケーションサービスを提供しています。
株式会社MIXIの利用ツールレビュー
IaC
HCP Terraform による開発生産性とセキュリティ向上の実現
株式会社MIXI / Yusuke Hamano
メンバー / バックエンドエンジニア / 従業員規模: 1,001〜5,000名 / エンジニア組織: 301名〜500名
プロジェクト管理
MIXI における Jira Cloud への移行の決断とその後の状況
株式会社MIXI / ishunshu
チームリーダー / 情報システム / 従業員規模: 1,001〜5,000名 / エンジニア組織: 301名〜500名
監視・オブザーバビリティ
New Relicの導入効果をレビューでご紹介(Isao Shimizu-株式会社MIXI)
株式会社MIXI / Isao Shimizu
EM / EM / 従業員規模: 51名〜100名 / エンジニア組織: 11名〜50名