MIXI における Jira Cloud への移行の決断とその後の状況
株式会社MIXI / ishunshu
チームリーダー / 情報システム / 従業員規模: 1,001〜5,000名 / エンジニア組織: 301名〜500名
| 利用プラン | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 | 
|---|---|---|---|
Jira Server(2008 ~ 2022)  | 1,001〜5,000名 | 2008年 | B to C  | 
| 利用プラン | Jira Server(2008 ~ 2022)  | 
|---|---|
| ツールの利用規模 | 1,001〜5,000名 | 
| ツールの利用開始時期 | 2008年 | 
| 事業形態 | B to C  | 
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
MIXI では 開発やバックオフィスなど様々な部門で Jira と Confluence が利用されており、慣れ親しまれています。 長らく オンプレミスである Jira Server を利用していましたが、ベンダーのサポート終了に伴い、2022年に Jira Cloud に移行し、現在も継続利用をしています。
比較検討したサービス
- Backlog
 - Asana
 - Notion(Confluenceの比較として)
 
比較した軸
従来のJira Serverと比較して
- データ移行が可能であること
 - 機能が充実していること
 - カスタマイズが柔軟であること
 - 移行による利用者の負担が少ないこと
 
導入の成果
Jira Server から Jira Cloud へのデータ移行
長期間にわたり全社で利用していたシステムのため、移行対象となるプロジェクトや課題が大量に存在していました。大きな問題なく、すべてのデータを移行することができました。
 
Jira Cloud と併せて導入したもの
Atlassian Access で Okta に連携することで SSO(シングルサインオン)ができるように環境を整えました。
 
参考資料
導入時の苦労・悩み
- 10年以上にわたり蓄積されたデータが問題なくクラウドに移行できるかどうか
 - Jira Cloud が Jira Server と同等のパフォーマンスを発揮できるかどうか
 
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
- 他のエンタープライズ向けの競合製品と比較して、機能が充実しており、妥当な費用であった
 - 移行対象の Jira と Confluence が複数あり、Cloud Enterprise プランでそのまま維持できた
 - Jira Cloud は Jira Server と比較して、パフォーマンスの差異が少なく、移行による業務影響が少ない
 
活用方法
現在契約しているプランでは、複数の Jira 環境が作成できるため、サービスやプロダクト単位で柔軟に環境を作成して利用しています。特に、新規ゲームの開発案件においては、個別作成の環境ごとにゲストアクセスの制御が可能となり、社外とのコラボレーションが容易になりました。
 グループ会社や協業企業にも利用が拡大し、2024年5月現在、20以上の Jira 環境が活用されています。
主な利用用途
- サービスやプロダクトの開発・案件管理
 - バックオフィス部門への相談・申請
 
よく使う機能
MIXI では「企業管理プロジェクト」の利用が多いです。良く使われる Jira Softwareの機能として以下が挙げられます。
- 課題の作成、コメント
 - ボード・リスト表示、フィルター、ダッシュボード
 - Slack 通知(Slack integration)
 - GitHub との連携
 - 自動化(Jira Automation)
 
ツールの良い点
幅広く利用され、業界のスタンダードとなっている
Jira は利用者数が多く、情報収集もしやすいため、導入しやすいツールです。ツールの利用経験がなくとも馴染みやすく、様々な業務プロセスに組み込むことで効率化が期待できます。
機能が豊富であり、拡張性が高い
特に開発者から Jira が優れているという意見が多いです。機能アップデートが頻繁にあり、他の製品との連携も豊富であることや、サードパーティ製のアドオンを組み合わせることで標準機能では賄いきれない細かなニーズに対応することができる点が支持される理由だと思います。
ツールの課題点
管理機能に柔軟性がない
組織管理者でないとできないことが多いです。利用部門が自分たちで Jira を運用しやすいように、今後の管理機能の細分化に期待しています。障害や細かな不具合が発生する
稀に障害が発生することがあり、復旧するまで期間によっては、業務に影響が生じることがあります。検索や表示など細かな不具合が発生することもあり、サービスの可用性には改善の余地があります。
ツールを検討されている方へ
Jira は高価ですが、機能も充実しており、柔軟にカスタマイズすることができるツールです。特に組織が100人以上の規模であり、開発のプロジェクト管理が多い場合、Jira は最良の選択肢の一つになると思います。
ただし、別の製品から Jira にデータ移行を検討されている場合は、一定の難易度があるため注意が必要です。新規で導入をする場合、標準提供の機能でも十分に使いやすいですが、運用ルールやプロジェクトのカスタマイズなどを設計をすることで、より高いパフォーマンスを得ることができます。
株式会社MIXI / ishunshu
チームリーダー / 情報システム / 従業員規模: 1,001〜5,000名 / エンジニア組織: 301名〜500名
渋谷にあるIT企業の情シスをやっています。Enterprise向けのSaaS製品の導入・運用・推進などを得意としています。写真は怪しいけど意外と真面目。2児のパパ。
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