低コストでAPI管理をオールインワンで実現|Apidog導入事例
ジクー株式会社 / Haruhiko Kobayashi
テックリード / テックリード / 従業員規模: 10名以下 / エンジニア組織: 10名以下
| 利用プラン | 利用機能 | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
|---|---|---|---|---|
Basicプラン | API設計、APIデバッグ、APIテスト、APIドキュメント | 10名以下 | 2023年8月 | B to B B to C |
| 利用プラン | Basicプラン |
|---|---|
| 利用機能 | API設計、APIデバッグ、APIテスト、APIドキュメント |
| ツールの利用規模 | 10名以下 |
| ツールの利用開始時期 | 2023年8月 |
| 事業形態 | B to B B to C |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
- API仕様の自動生成:
- コードから生成したOpenAPI形式のJSON SchemaからAPIドキュメントを自動生成でき、インターネットに公開できるサービスが必要だった。
- 課金体系:
- 開発エンジニアは数名規模であったため、高額なエンタープライズプランや最低利用人数が多いサービスは選択肢に上がりませんでした。利用人数に応じた低コストなユーザー数課金で提供されるサービスが絶対条件でした。
- APIテスト:
- APIのユニットテストはCIで担保していましたが、複数のAPIを呼び出すシナリオ(結合)テストは、手動や個人のPostman実行に依存していました。製品品質の向上のためには、この属人化した結合テストを自動化・仕組化する必要がありました。
比較検討したサービス
- Stoplight
- SwaggerHub
- Redocly
比較した軸
- APIドキュメントをJSON Schemaで更新できるか
- 導入する際のランニングコストが安価か
- APIテストがGithub Actionsから実行できるか
選定理由
導入検討時の3つの課題(ホスティング、コスト、結合テスト)を、Apidogがオールインワンで、かつ最も高い費用対効果で解決できる点が決め手となりました。
圧倒的なコストパフォーマンス:
- 比較した他サービスと比べて価格が大幅に安価であり、少人数のスタートアップが求める「低コストなユーザー数課金」の条件を完璧に満たしていたこと。当時同じ事をするのにStoplightは129$/moかかるのに対してApidogでは12$/moで実現ができた。
ドキュメント生成とホスティングの容易さ:
- コードから生成したOpenAPI (JSON Schema) ファイルをインポートするだけで、即座に高機能な開発者ポータル(API仕様書)を自動生成・公開できる手軽さ。
CI/CD連携とテスト自動化:
- APIテスト(シナリオ)を実行するためのGitHub Actions連携機能が標準で提供されていること。これにより、ドキュメント管理とテスト品質の向上を、追加開発なしで同時に実現できると判断しました。
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
当初解決したかった問題は全て解決されました。
どのような成果が得られたか
ドキュメントの陳腐化がほぼ解決: Apidogをコードから生成されるAPIドキュメントと定める運用ルールを徹底した結果、設計の変更がドキュメントに即座に反映されるようになりました。これにより、仕様の乖離や確認コストはゼロに近くなりました。
開発プロセスの属人化が改善: GUIベースでAPI定義やテストシナリオが管理されるようになり、特定の担当者しか仕様を把握していない、テストを実行できない、という状況が解消されました。チーム全体でAPIの品質を担保する意識と体制が整いました。
品質の担保: ドキュメントとテストが常に連動しているため、APIの品質とドキュメントの正確性が担保されるようになりました。これにより、QAチームのテスト工数も削減できました。
導入時の苦労・悩み
- 基本的にはしっかりとしたヘルプが用意されているため困ることがありませんでした。
- こちらのようにカスタムドメインを設定してAPIドキュメントを公開することができますが、ヘルプはAWSでの設定方法になっていたため、Google Cloudを利用した場合の設定に少し苦労をしました。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
導入プロセスの説明と費用対効果の提示は、以下のステップで実施しました。
リスクゼロでのトライアル導入の提案: まず、「4ユーザーまでFreeプランでも利用可能」という点を最大限に活用し、上長およびチームに対して「まずはコストゼロで、社内API管理ツールとして試験的に導入し、使い勝手と機能の検証を行いたい」と提案しました。これにより、予算承認の前にツールの有効性を確認するステップを踏むことができました。
トライアル結果の共有(=導入効果の可視化): トライアル導入後、課題であった「OpenAPIからのドキュメント自動生成」「GitHub Actions連携による結合テスト」といった必須要件を達成できることを実証しました。 この「ツールの使いやすさを実感」し、「(我々の)実現したい事を達成出来る事を確認」したという事実をチーム全体で共有。これが推進時に得られた最も重要な(内部からの)フィードバックとなりました。
費用対効果に基づく最終稟議: 最終的な承認を得るため、トライアル結果を添付資料とし、以下2点を明確にして稟議をあげました。
- 必須要件の充足: トライアルにより、我々の技術的要件(ホスティング、CIテスト等)をすべて満たせることが確認済みであること。
- 圧倒的なコスト優位性: 競合ツールと比較し、必須要件を満たしながらも最も安価に導入できること(=費用対効果が最も高いこと)。
この「機能的な妥当性」と「経済的な合理性」の2点を材料にすることで、スムーズに承認を得ることができました。
活用方法
チーム全体(週3〜5日):
- 公開APIの仕様を確認する「信頼できる情報源」として利用しています。またインターネット公開しているためLLMからも参照させるようにしています。
CI/CD(Productionリリース時):
- GitHub Actionsと連携させ、masterブランチへのマージ時等に、Apidogで作成した結合テストシナリオが自動実行される場面で利用しています。
※Apidogを導入した際の発表スライドに、より詳細な利用方法を掲載しております。
よく使う機能
- APIテスト リリース前にGithub Actionsを利用してAPIテストをQA環境に対して走らせてリグレッションが起きていない事を確認しています。
- Sprint Branch機能 APIの追加開発時などまだドキュメントを公開したくない時に便利です。
- API Request機能 環境を定義してAPIを各環境毎にテストができます。 APIのレスポンスがドキュメント通りになっているかをValidationできるので安心感を持って開発することができます。
ツールの良い点
圧倒的な一元管理: 設計・ドキュメント・モック・テストが1画面で完結しており、ツール間を往復する必要がない。
ドキュメントとコード、テストの連動: APIの仕様を変更すると、関連するテストケースにも変更(または警告)が反映されるため、テスト漏れやドキュメントの陳腐化を防げる。
UIが綺麗で弊社のサービスとマッチする点。
ツールの課題点
(実現可能かもしれませんが)現時点では、APIがmasterブランチにマージされた際に、CI経由でApidogのドキュメントも完全自動で更新するといった連携は実現できていないこと。
ツールを検討されている方へ
弊社での導入時点でのAPIドキュメントを公開できるサービスとしては、世にあるツールの中でも最もコストパフォーマンスに優れたサービスだと思います。またある程度経験のあるバックエンドエンジニアであればApidogの利用方法にもすぐ慣れるかと思います。
今後の展望
現状ではAPIの改修リリース後に手動でAPIドキュメントの更新をしているため、これをGithub Actionsと連動させて完全に自動化させるようにCI/CDを構築していく予定です。
ジクー株式会社 / Haruhiko Kobayashi
テックリード / テックリード / 従業員規模: 10名以下 / エンジニア組織: 10名以下
ヤフー(株)でソーシャルサービスの開発や、全社で利用されるミドルウェアの立ち上げ・開発を経て、RealNetworks社に入社しリードエンジニアとしてRailsを使った動画共有サービスの開発に従事。 2014年8月よりスペースマーケットで1人目のエンジニア、チーフテックリードとしてマザーズ上場に貢献。 2021年4月、ジクー(株)にエンジニアとして参画。
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