Bitriseの導入効果をレビューでご紹介(Chang-KINTOテクノロジーズ株式会社)
KINTOテクノロジーズ株式会社 / Chang
メンバー / モバイルエンジニア / 従業員規模: 301名〜500名 / エンジニア組織: 101名〜300名
利用プラン | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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Teamsプラン | 10名以下 | 2022年4月 | B to C |
利用プラン | Teamsプラン |
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ツールの利用規模 | 10名以下 |
ツールの利用開始時期 | 2022年4月 |
事業形態 | B to C |
アーキテクチャ
アーキテクチャの意図・工夫
モバイルアプリに特化しているため、Workflow設計のためのステップではモバイル開発における無駄は一切排除をして、あまり迷わず短時間で設計をしました。ビルドやCIの結果をSlackで通知することで常に管理画面でビルド状況をウォッチする必要がないようにしています。
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
メンバー全員のPCが IntelからM1にリプレイスが完了したため、同じM1環境でビルドできるCI/CD環境の構築を検討していました。この時点では、担当のプロジェクトではCI/CD環境未構築でした。
選定理由
M1対応であることに加え、ビルド時間の短さや料金の安さが決め手となりました。
導入の成果
Intel Mediumマシン(最も低パフォーマンス)のBitriseとGitHub Actionsを動作比較した結果、ビルド時間に関しては約5割短縮、また料金は約3割削減ができました。実際はM1環境で動作させているため、時間に関してはさらに短縮しています(料金は導入当時のM1の単価はIntelより高かったのですが、時間が短縮になっている分ほぼ変わらずでした)。
導入時の苦労・悩み
社内のCI/CD環境は開発言語問わずGitHub Actionsのみだったため、新規ツールとして社内規定のセキュリティチェック等を通過させる必要があった点が苦労しました。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
弊社副社長の景山に対しては、コスト、開発効率、反社リスク、経営安定性リスクの4点について説明しました
- コスト
GitHub Actionsを導入した場合、iOSアプリのビルドはMac環境での動作となるため、コストがLinux環境の10倍かかる。その際のコストとBitriseでのコスト差がかなり大きい点を一番の導入理由として説明 - 開発効率
ビルド時間の短縮による開発効率化や、BitriseがiOSのCI/CD環境の黎明期から行われてきておりiOSに特化した機能が提供されている点などを説明 - 反社リスク
海外ではタグホイヤーやPHILIPS、国内ではソフトバンクやDeNAといった大手企業の導入事例がBitrise社のHPで紹介されており、取引企業としてリスクとなるような懸念は低いと説明 - 経営安定性リスク
Bitriseは創業から10年未満ですが、黒字化経営が安定してきたことを示すシリーズCまで順調に成長しており、海外の有名な投資会社からも積極的に出資されているため、当面破綻するリスクは低いと思われる点を説明
費用対効果の算出
普段は主に下記3つの方法で活用しています。
- Dailyで朝にDevelopブランチをビルドし、TestFlightへStaging環境向けアプリのDeliveryを行う
- Developブランチ、ReleaseブランチへPull requestマージ時にCI実行を行う
- アプリ審査前にリリース用アプリのビルド・Deliveryを行う
活用方法
よく使う機能
- エラー発生時などに各ビルドやテストのログのチェックを行っている
ビルドやCIの結果をSlackに通知されるようにしているため、通常Bitriseの管理画面にアクセスすることは少ないが、エラー時には管理画面で詳細を確認をするようにしている - バージョン変更時にはNext build numberの値を毎回リセットしている
App Store Connect上で管理されるバージョンごとのビルド番号はBitriseのNext build numberの値を利用するようにしているため - 定期的に利用しているモジュールの更新がないか確認
Workflowの各種stepのモジュールにはバージョンが存在しており、マイナーバージョンアップの間は常に最新が利用される設定にすることはできるが、メジャーバージョンアップ時は手動で変更が必要なため、定期的な確認が必要
ツールの良い点
- いち早くM1環境に対応されていたこと
- Xcodeの最新バージョンへの対応も早いこと
- GUIである程度の設定ができ、細かい部分はyamlファイルでも設定可能
ツールの課題点
日本語のドキュメントが機械翻訳になっているため読みづらく、結局英語のドキュメントを参照している状態です。
その他
詳細はぜひ、KINTO Technologiesの Tech Blogをご参照下さい。
ツールを検討されている方へ
すでにCI環境がある開発環境であれば、コストやビルド時間にメリットがあるなら導入検討の余地はあるかと思います。新規に開発するプロジェクトなどはCI環境をGUIでほとんど構築可能な点は魅力的だと思います。
KINTOテクノロジーズ株式会社 / Chang
メンバー / モバイルエンジニア / 従業員規模: 301名〜500名 / エンジニア組織: 101名〜300名
iOSエンジニア歴6年半。以前の勤務先では、BluetoothやLive Streamingアプリの開発を経験したうえで、2021年7月株式会社KINTO入社。 同年10月KINTOテクノロジーズ株式会社へ転籍。 入社以来、MaaS事業であるmy routeプロジェクトでiOSアプリ開発担当として従事。
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