助太刀の開発におけるDevin導入背景と活用事例
株式会社助太刀 / 喜多弦樹
チームリーダー / モバイルエンジニア / 従業員規模: 101名〜300名 / エンジニア組織: 11名〜50名
利用プラン | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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Teamプラン | 11名〜50名 | 2025年2月 | B to B |
利用プラン | Teamプラン |
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ツールの利用規模 | 11名〜50名 |
ツールの利用開始時期 | 2025年2月 |
事業形態 | B to B |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
導入背景・課題
導入前の開発現場では、アプリエンジニアがサーバーサイドの仕様を確認する際など、簡単な内容でも都度コミュニケーションが発生し、プロジェクト進行に影響していました。また、バグ修正やドキュメント整備などの単純作業にもエンジニアのリソースが割かれ、本来注力すべき業務に十分な時間を確保できない課題がありました。
さらに、AI技術の知見が組織全体に十分に共有されておらず、AI活用の度合いによって開発効率に差が生じていました。
導入目的
これらの課題を解決するため、Devinを活用して単純作業を自動化し、開発メンバーがより高度な業務に専念できる環境を目指しました。また、AI活用の知見を組織的に蓄積し、技術力向上とチームの成長を支える基盤づくりも目的としています。
選定理由
- 月に500$(約7万円)でジュニアクラスのエンジニアを雇えるならば安いと考えた点
- 当時は他に比較できるAIエージェントがほぼなかった点
導入の成果
活用方法
導入前に他プロダクトの仕様調査をする場合は、都度チーム間でコミュニケーションを取っていましたが、まずはDevinに聞くようになり、それでも信頼性がない場合は担当チームに聞くといったフローになりました。これによりプロダクト間のコミュニケーションコストが低下しただけでなく、Devinから即座に返信が来るため開発速度も上昇しました。
開発業務については、 モバイルアプリ:UIテストの作成、簡単な機能追加、アプリ全体の概要作成等 バックエンド:PHPバージョンアップデート、リファクタリング等 フロントエンド:不具合修正、リファクタリング等 を行ってもらいました。
iOSアプリでの活用については以前記事書いてますのでこちらを参照ください。
導入成果
導入から約2ヶ月で、151件のPRを作成(うち83件がマージ)、142件のタスクに対応しました。
特に一番大きな成果を得られていると感じてるのは他プロダクトの仕様調査やテーブル構造の調査です。 都度コミュニケーションを取っていたのがほとんど無くなったのはかなり大きい成果だと感じています。
またデータ分析をする際に複雑なSQLを書くことがありますが、devinに欲しいデータを抽出するSQLを書くように依頼するとテーブル構造を把握してSQLを書いてもらえるので重宝しています。
プロダクトの概要やアーキテクチャ、ディレクトリ構造が示されているDevinWikiも活用しており、新たなメンバーが来た時のオンボーディングや他のAIエディタのrulesにも使えそうだなと考えています。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
CTOがPoC的にDevin導入を決定しました。
まずは、各チームから数名ずつメンバーを選び、どのようなタスクが得意なのか、どのように指示をすれば意図的に動作するのかを検証していきチーム間で共有し合ってました。
活用方法
Slackで@Devinを付けて調査タスクやPRの作成を依頼しています。 GitHubのissueの対応を依頼する場合もあります。
よく使う機能
開発、調査などのタスクを依頼する際に使用しております。
直近の比重としては開発:調査 = 3:7くらいの割合で使用しています。
ツールの良い点
- 低価格から導入できる
- 仕様調査の精度が高い
- 2025年6月時点で以前よりdevinが賢くなってるため今後もっと活用できる可能性を秘めている
- 他プロダクトの仕様調査がスムーズに行える
- エンジニア以外でも活用できる点がある
- Slackから依頼できるため他チームがどのように活用してるのかがわかる
- Slackのリアクションに反応してくれて嬉しい
ツールの課題点
- 難しいタスクを依頼する場合には丁寧なタスク分解が必要
- iOSアプリをビルドできない
- sleepと打っても中々sleepしない場合がある
ツールを検討されている方へ
月500$以上のパフォーマンスは出せていると感じてるので、PoCとして小規模導入するのはおすすめです。
特に仕様調査のためにエンジニアの工数を多く使っている組織にはかなり有効だと思います。
また、devinに限らずですが、プロダクトが独自のアーキテクチャになっている場合はもしかしたら活用が難しいかもしれないです。
今後の展望
- 簡単なタスクの場合まだまだ「自分でやったほうが早い」となってしまう場合が多々あります。これはプロンプトの問題でもあると思うため、タスク依賴に最適なプロンプトを各チームで模索して共有していきたいです。
- テスト自動化がまだまだ整備されてないため、devin等を使ってテスト自動化を実装していきたいです。
株式会社助太刀 / 喜多弦樹
チームリーダー / モバイルエンジニア / 従業員規模: 101名〜300名 / エンジニア組織: 11名〜50名
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チームリーダー / モバイルエンジニア / 従業員規模: 101名〜300名 / エンジニア組織: 11名〜50名
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