株式会社カケハシにおけるDevin導入・活用事例

株式会社カケハシ / 鳥海航
メンバー / フロントエンドエンジニア / 従業員規模: 301名〜500名 / エンジニア組織: 101名〜300名
利用プラン | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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Teamプラン | 51名〜100名 | 2025年4月 | B to B B to C |
利用プラン | Teamプラン |
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ツールの利用規模 | 51名〜100名 |
ツールの利用開始時期 | 2025年4月 |
事業形態 | B to B B to C |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
ツール導入前の課題
AIとの協働による業務効率最大化と、急速な技術変化への適応力向上が必要でした。
どのような状態を目指していたか
カケハシは薬局を中心とした医療サービスを提供している会社です。個人情報や要配慮個人情報を扱うため、セキュリティを重視しながらAI活用の仕組みを整備しています。それと同時に、AI技術の本質を理解しつつ、技術の変化に柔軟に対応できる体制を目指しています。
比較検討したサービス
CursorやClineなどいくつかのツールを検討しました。その結果、それぞれ異なる特性を持つCursorとDevinを検証することにしました。
- Cursor: ローカル環境でAIとペアプログラミングしながら開発を進められる
- Devin: 独立してバックグラウンドで開発タスクを任せられるAIエージェント
選定理由
Devinの採用は、以下の点が決定要因となりました。 本サービスはバックグラウンドで開発を進めるAIエージェントであるため、開発者は主要な業務に集中できます。その一方で、軽微な改善や同様の変更を他の領域へ適用するといった副次的なタスクを別途進めることが可能となり、開発リソースの効率的な活用が期待できます。
導入時の苦労・悩み
モノレポ環境での課題
- チームで管理しているリポジトリがモノレポ構成のため、運用上の難しさがありました
- Devinでモノレポを扱う参考情報がまだ少ない
- パッケージごとに利用ライブラリのバージョンや環境設定が異なる
社内環境への対応
- 社内リポジトリ固有のセットアップが必要な箇所については、独自に試行錯誤を重ねる必要がありました
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
3か月の検証期間を設け、導入したツールの効果を検証しました。 また、チームおよび上長とは、それぞれ以下の観点で対話を実施しました。
上長(EM)
- 導入に肯定的であったため、関係各所への共有や調整について協議しました。
チームメンバー
- 同様に肯定的であったため、「どのように活用すればより効果を得られるか」という点に焦点を当て、意見交換を行いました。
- 定期的に現在の課題や取り組み方を整理し、AI活用体験を向上させるための対話を継続しています。
活用方法
「AI Only Week」という施策を導入し、DevinをはじめとするAIツールのみで開発を行う試みを実施しています。 本期間中は、プランニング段階で効果的なツールを検討・選定し、タスクを分類する作業と並行して、Devinの定常的な活用を推進しています。
よく使う機能
- Playbook
- 定期的な作業など、定型化されたワークフローを定義するために利用します
- Devin API
- Playbookなどで定義したワークフローを、外部のCI/CDパイプラインなどから実行する際に使用します
- Knowledge
- 各リポジトリ固有の動作設定に加えて、全リポジトリに共通するコーディング規約や禁止事項などを定義します
ツールの良い点
- Slackと連携されているため、メンションすることでSlackのワークフローからも呼び出しが可能な点
- GitHub Actionsのワークフローで呼び出した際に、GitHub Actionsとは別のプロセスで実行でき、他のリポジトリと連携しながらタスクを任せられる点
- 小さな改善や実施したことのあるタスクであれば、高い確率でタスクを遂行できる点
- 調査依頼の発生時に Devin Search を用いることで、迅速に解決できる点
ツールの課題点
- スコープの大きいタスクは適切に処理することが困難なため、利用者側でスコープを小さくし、細分化する必要がある点
- タスクの途中で修正しようとしても、エディタが基本的に読み取り専用(read only)であるため、メッセージで制御する必要がある点
- この点はエディタと比較すると自由度が低い
- ワークフローに組み込み自動化する際は、ある程度プロンプトで制限を加えたり、詳細情報を提示しない場合、かえって非効率になる可能性がある点
- これは生成AIを仕組みに取り入れる際に共通して起こる課題ですが、継続的に調整していく必要があります

株式会社カケハシ / 鳥海航
メンバー / フロントエンドエンジニア / 従業員規模: 301名〜500名 / エンジニア組織: 101名〜300名
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- 導入の背景・解決したかった問題
- 活用方法