スタートアップに必要十分な機能と手頃な価格の監視ツール

導入背景

最初は、Rollbarというサービスを利用して同様にエラー検知を行い、AWSのCloudwatchも併用して、アプリケーションログを監視していました。Rollbarの公式ライブラリの対応には不十分さを感じていましたが、機能面では必要十分であったため、約2年間はそのまま運用していたと記憶しています。

しかし、Rollbarの価格改定のタイミングで、他のサービスも検討した結果、アプリケーションのエラーを即座に検知して対応できるように、Sentryの導入を選択しました。

比較検討したサービス

• Datadog
• New Relic
• Rollbar

比較した軸

フロントエンドとサーバーサイドのPHPによるライブラリの有無と価格を重視しました。スタートアップ企業であることと利用する開発メンバーが少ないことから低価格でシンプルなサービスが求められました。

選定理由

• 価格
• インターフェイス
• SDKライブラリの有無

導入時の苦労・悩み

SvelteKitに導入する際にはまだ公式ライブラリがなかったので通常のブラウザ向けとNode.js向けのSDKをラップして活用しました。

しかし、SvelteKitのメジャーバージョンが正式リリースされてからしばらくして公式ライブラリが配布されたのでそちらに切り替えました。利用者が多いサービスなのでSDKライブラリのサポートが充実していることが利点でした。

社内ではもともとRollbarを利用していたので使い勝手はさほど差がなく、すぐに浸透しました。エラーはSlackの特定のチャンネルに通知されるので即座に障害検知と対応が行えます。

導入に向けた社内への説明

よく使う機能

アーキテクチャ

アーキテクチャの意図・工夫

PHPアプリケーションやサーバーサイドで動作しているNode.jsのアプリケーションにSentrySDKを導入し、例外やエラーをSentryに通知させています。 ブラウザで動くアプリケーションも同様にSentryのSDKを導入しています。
このブラウザとサーバーサイドのNode.jsはSvelteKitのSentrySDKを利用することで同時に対応が可能です。
Sentryに通知された例外やエラーはSlack連携により特定のチャンネルに通知し、リアルタイムで検知しています。

ツールの良い点

ツールの課題点

その他

アプリケーションの動作環境を本番とその他でアカウントは分けておいたほうが良いと感じました。開発環境でうっかりエラーを大量発生させてしまった際にアカウント共通でバジェットを消費してしまい、追加バジェットを購入する必要があったので本番環境は別アカウントで運用することをおすすめします。

ツールを検討されている方へ

スタートアップや小〜中規模なアプリケーションに最適なツールだと思います。大規模アプリケーションや費用に余裕がある場合は国内窓口がわかりやすいサービスを検討いただいたほうが良いかもしれません。