組織拡大に伴うOSS管理をyamoryで効率化!!
株式会社ラクス / 岡本亮(Ryo Okamoto)
メンバー / セキュリティエンジニア / 従業員規模: 1,001〜5,000名 / エンジニア組織: 101名〜300名
利用プラン | 利用機能 | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
---|---|---|---|---|
Enterprise | アプリスキャン機能 | 51名〜100名 | 2024年5月 | B to B |
利用プラン | Enterprise |
---|---|
利用機能 | アプリスキャン機能 |
ツールの利用規模 | 51名〜100名 |
ツールの利用開始時期 | 2024年5月 |
事業形態 | B to B |
アーキテクチャ
アーキテクチャの意図・工夫
簡単な運用イメージを出しました。
本番の脆弱性監視と開発中の新規利用やバージョンアップで大きく利用シーンが違うので、別々のプロジェクトで管理するようにしています。
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
ツール導入前の課題
- 弊社内の各サービスが利用しているOSSの脆弱性やEOLは手動で管理しており、情報収集にかなりの時間を要していました。
- OSSライセンス管理も各種ツールを複数組み合わせて使っており、手順が複雑で効率が悪かったです。
どのような状態を目指していたか
- 利用しているOSSの脆弱性やEOLの情報収集のコストおよび、OSSのライセンス管理のコストを減らしたいと思っていました。
比較検討したサービス
- Dependabot
- FutureVuls CSIRT
- SIDfm
- OWASP Dependency-Track
比較した軸
- 利用OSSを楽に管理できるか(登録や削除などの手間)
- 利用OSSの脆弱性情報を素早く収集できるか
- 利用OSSのライセンス情報を素早く収集できるか
- システムが利用するパッケージ管理との親和性
選定理由
他の製品と比べ、弊社で利用しているパッケージ管理ツールとの相性が良さが決め手となりました。
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
パッケージ管理を利用している箇所については想定通り稼働を減らせています。
OSSライセンスも一元管理できるので、ライセンス調査工数も大きく削減できました。
パッケージ管理を利用していない箇所について、運用が複雑になっており課題が残っています。
どのような成果が得られたか
脆弱性やライセンス情報の収集の手間を相当削減できました。
今まで、OSSの管理がサービス毎でしかできておらず、サービス内で1つのOSSを複数利用している場合に管理が出来ていませんでしたが、yamoryではパッケージ管理毎に管理できるので、全て管理できるようになりました。
導入時の苦労・悩み
社内の全サービスに対して導入したのですが、弊社内には運用年数が長いサービスも存在します。
これら長寿なサービスでは各種ライブラリを直接Gitに配置して利用していますが、このような場合アプリスキャン機能を利用できないため導入にひと手間かかりました。
IT資産管理機能を使うことを最初考えましたが、この場合脆弱性情報は取れるもののOSSの管理が手動になることもありやや利便性が落ちるのが嫌でした。検討の結果、パッケージ管理の定義ファイルを作成する等してなるべくアプリスキャンを利用するように寄せていきました。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
導入の条件としてコストメリットがありましたが、 各種情報収集のコスト削減効果が非常に大きかったので、これについて説明しました。
活用方法
各開発チームはYamoryからの脆弱性通知を受け取り、Yamoryで脆弱性管理をしています。
修正版をリリースし利用パッケージが更新されれば、Yamoryが状態更新をしてくれるので楽です。
- 各開発チームで利用OSSのライセンスを確認する際にyamoryを利用しています(不定期)。
依存ライブラリのライセンスもyamory調査できるので助かっています。
利用に注意が必要なライセンスに絞れるので、確認の手間が大きく減ったと思います。
よく使う機能
- アプリスキャン機能
使い方は「活用方法」を参照
ツールの良い点
- 各種パッケージ管理を利用している場合は導入が簡単です。
- 脆弱性の指標(トリアージレベル)poc有無やkevなど複数の指標が考慮されており、CVSSより迷うことが少なくなりました。
ツールの課題点
- IT資産等の機能で、アプリスキャンと同等の機能を使いたいです。
- 現在NVDにトラブルがあるせいで、IT資産管理の運用しづらい状態になっています。
- EOLについて、調査済みだがEOL情報が無いものと未調査のものを区別できると使い勝手が良くなると思いました。
ツールを検討されている方へ
よほど古くから運用しているシステムとかでない限りスムーズに導入できます。
弊社はオンプレが主ですが、クラウド用の機能がどんどん追加されており、クラウド基盤を利用している場合はもっと楽に管理できそうです。
今後の展望
まだ運用開始から日が浅いので、暫くは細かな運用を調整していく予定です。
yamoryのアップデートは早く、次々に便利な機能が搭載されているので、新機能に合わせてチューンナップしていていければと考えています。
株式会社ラクス / 岡本亮(Ryo Okamoto)
メンバー / セキュリティエンジニア / 従業員規模: 1,001〜5,000名 / エンジニア組織: 101名〜300名
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株式会社ラクス / 岡本亮(Ryo Okamoto)
メンバー / セキュリティエンジニア / 従業員規模: 1,001〜5,000名 / エンジニア組織: 101名〜300名
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目次
- アーキテクチャ
- 導入の背景・解決したかった問題
- 活用方法