弊社サービス導入時のセキュリティチェックにおけるAmazon Bedrock活用
株式会社Skillnote / keigoirei1
メンバー / バックエンドエンジニア / 従業員規模: 51名〜100名 / エンジニア組織: 11名〜50名
ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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10名以下 | 2024年10月 | B to B |
ツールの利用規模 | 10名以下 |
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ツールの利用開始時期 | 2024年10月 |
事業形態 | B to B |
アーキテクチャ

アーキテクチャの意図・工夫
- Knowledge Baseを利用することで、Bedrockの最小構成で検証できる状態とした。
- Chatobotを利用しTeamsと連携することで、普段AWSを触らない人でも簡単に利用できるようにした。
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
ツール導入前の課題
運用業務の1つとして、弊社サービスを導入する際にお客様が提示するセキュリティ要件を満たしているか、チェックして入力する業務がある。 入社歴が浅いメンバーだと必要な情報を探したり用語を調べたりしながら作業するため、2時間程かかってしまい作業負担が大きい。
この作業がどれだけ大変なのかは弊社開発メンバーの以下記事を参照頂きたい。 https://note.com/skillnote/n/n96301ce2acb5
どのような状態を目指していたか
セキュリティチェックシートの入力作業を、誰でもスムーズに行うことができる状態。 具体的には2時間かかっている作業を30分以内で終わらせることを目標とした。
比較検討したサービス
OpenAI
比較した軸
セキュリティ面で安全に利用できるかどうか。
選定理由
- GDPR、HIPAA、PCIなどの法規制に準拠しており、コンプライアンスやプライバシーポリシーが明確で信頼できる。
- アクセスログや監査ログが取得できるため、セキュリティ面で安全に利用できる。
- 弊社が元々利用しているサービスとの連携がしやすい。(S3, Confluence, Teams, SharePoint, Web Crawler)
- 従量課金制なのでスモールスタートしやすい。
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
質問を投げると社内データをもとに一定を回答を貰える状態となった。 しかし、Guardrailsの制御、回答精度が不安定のため、まだ実運用まで至っていない状態。
どのような成果が得られたか
見込みとしては、セキュリティチェックにかかる時間が75%削減される想定。
導入時の苦労・悩み
- データの取り込みに手間がかかった。 読み込まさせたいデータを一度AWS S3におく必要があったり、データ読み込みに1時間以上かかるなど、データの取り込みに手間がかかった。
- Guardrailsの制御が適切に機能しない。 Guardrailsの対象言語として日本語が存在しないため、適切に機能しないことがあった。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
弊社サービスのAWS上に構築されているということもあり、特段大きな調整は発生せず、まずはどのような効果を得られることができるか検証という形でスモールスタートすることとなった。
活用方法
よく使う機能
- Knowledge Base
- セキュリティチェックの回答に必要な社内データを蓄積させるために利用している。
- Guardrails
- 今後、機密性が高いデータもKnowledge Baseへ蓄積させる予定のため、回答内容を制御するために利用している。
ツールの良い点
- スモールスタートしやすい
- Knowledge Baseを使えば最小構成で検証できるかつ、従量課金制である
- 外部サービスと連携しやすい
- S3, Confluence, Teams, SharePoint, Web Crawler等の外部サービスが連携可能である
- リージョンやLLMが選択可能
ツールの課題点
- Knowledge Baseへデータを読み込ませるの時間がかかる。
- Knowledge Baseのデータソースの選択肢が少ない。
- 対応していないデータソースについては、一度S3に置くなどの手間が発生することがある。
- Guardrailsについて、日本語だと適切に制御が効かないことがある。
ツールを検討されている方へ
社内にAWSに知見がある方がいれば容易に導入を進めることができる。 またBedrockが提供しているサービスが豊富なため、AIに関連する知識が少ない方でも利用しやすい。 そのため、とりあえず社内でAIを活用してなにかやってみたい!という段階でのスモールスタートとしてBedrockはぜひおすすめしたい。
今後の展望
- セキュリティチェックの実運用で利用できるように、開発チーム向けに展開する。
- セキュリティチェック以外の社内ドキュメントを読み込ませ、社内嬢王検索ボットとして全社向けに展開する。
- BedrockとLambdaを組み合わせて、AWSサービスの起動・停止などを自動化する。
株式会社Skillnote / keigoirei1
メンバー / バックエンドエンジニア / 従業員規模: 51名〜100名 / エンジニア組織: 11名〜50名
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メンバー / バックエンドエンジニア / 従業員規模: 51名〜100名 / エンジニア組織: 11名〜50名
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目次
- アーキテクチャ
- 導入の背景・解決したかった問題
- 活用方法