CodeRabbitの試験運用を経て、正式に導入しました
レビュー投稿日の情報になります
株式会社Linc’well / TakuyaTaniguchi
メンバー / フロントエンドエンジニア
最終更新日投稿日
| 利用プラン | 利用機能 | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
|---|---|---|---|---|
ProPlan | コードレビュー、MCP連携、学習機能 | 11名〜50名 | 2025年10月 | B to B B to C |
| 利用プラン | ProPlan |
|---|---|
| 利用機能 | コードレビュー、MCP連携、学習機能 |
| ツールの利用規模 | 11名〜50名 |
| ツールの利用開始時期 | 2025年10月 |
| 事業形態 | B to B B to C |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
ツール導入前の課題
- コードの品質にばらつきがあり、レビュアーの負担が大きかった。
- 経験差などにより、コーディングガイドラインの遵守状況や Typo のような軽微な指摘が多く、本質的なレビューに十分な時間を割けないケースがあった。
- アプリケーション固有のドメイン理解が必要なため、指摘内容の精度にレビュアー間で差が生まれやすいという課題もあった。
どのような状態を目指していたか
- AI コードレビューにより軽微な指摘を事前に解消し、人間によるレビューの負担を軽減する。
- アプリケーション固有のドメインや設計思想をある程度 AI が把握し、適切な観点でレビューできる状態にする。
比較検討したサービス
- GitHub Copilot
比較した軸
- 費用
- レビューの精度
- カスタマイズ
- 親しみやすさ
- 機能のアップデート頻度
選定理由
- 費用
- コードレビュー回数が無制限であり、費用対効果が高かった。
- レビュー精度
- 精度が高く、本番環境でインシデントにつながり得る箇所を事前に指摘してくれたことが決め手となった。
- カスタマイズ性の高さ
- リポジトリ単位でレビュー設定を細かく調整でき、管理画面上で簡単に設定変更できた。
- 親しみやすいキャラクター
- うさぎのキャラクターによってツールへの心理的ハードルが低く、開発メンバーに受け入れられやすかった。
- 機能追加の活発さ
- コードレビューに特化しているため機能アップデートが頻繁で、今後の発展にも期待が持てた。
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
- 多くの課題が非常に高いレベルで解決され、開発プロセス全体に良い影響があった。
どのような成果が得られたか
- Typo のような軽微な修正は、CodeRabbit のレビュー段階でほぼ解決できるようになった。
- コード品質に関する指摘は納得性が高く、人間レビューの議論の質が向上した。
- Knowledge Base機能を通じて、アプリケーション固有の文脈を学習することで、意識が行き届きにくい箇所も指摘できるようになった。
導入時の苦労・悩み
- 組織全体として AI ツール導入が初めてだったため、主体的かつ継続的に利用してもらう取り組みを検討する必要があった。
- 他社製品との比較検討や開発メンバーからのフィードバック収集を定期的に行っていたため、正式導入まで一定の時間を要した。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
- 試験運用期間を設け、そこで 90%以上のメンバーからポジティブな意見を得られたことが、大きな導入理由になった。
- 試験段階で、将来インシデントにつながり得る箇所の指摘もあり、事前対応できたことで費用対効果の高さを説明できた。
- コードレビューを無制限に実行できる点も、コスト面で大きなメリットとして説明した。
活用方法
よく使う機能
メインはコードレビューだが、複数環境で活用している。
- コードレビュー
- CLI を利用したローカルレビュー
- VSCode 拡張機能によるレビュー
- MCP Server 連携
ツールの良い点
AIレビューに特化したツールであることの強みが大きく、リポジトリごとにレビュー設定を細かく指定できる点が運用面で非常に有用でした。既存の開発フローに合わせて柔軟に設定を調整でき、「細かいところに手が届く」という印象があります。
- 導入が容易で、二週間のトライアル期間を提供している点
- 他社製品と比較してレビュー精度が高い点
- instructions.md や CLAUDE.md など、既存のガイドラインファイルを自動参照する点
- Path Instructions 設定で、ファイルパスを指定し、「パフォーマンスの最適化を意識したレビューをする」などより具体的なプロンプトを指定できる点
- 親しみやすいうさぎのキャラクター
ツールの課題点
- 学習機能に蓄積される情報の整理難易度が高くなる可能性がある点
ツールを検討されている方へ
- 弊社では期待以上のレビュー精度を発揮しており、導入初期よりも現在のほうがアプリケーション固有のガイドラインに基づいた指摘が増えている。
- 無料トライアル期間があり、対象リポジトリを追加するだけで簡単に利用開始できる。
- 初めて AI レビューを導入する場合、開発チームとの事前コミュニケーションは必須である。運用ルールが人によって異なるとストレスになる。弊社では必ず CodeRabbit の指摘を resolve してから、人間のレビューに依頼する運用ルールを整えた。
- アカウントの権限管理はRBAC が利用でき、課金対象外の請求管理専用のアカウントなども割り当てできる。
今後の展望
- 運用開始から数ヶ月だが、チーム内での評価は高く、ノウハウ共有も活発に行われている。アップデートも頻繁なため、今後も積極的にキャッチアップして活用を拡大したい。
- CodeRabbit には CLI ツールや VSCode 拡張などがあり、開発体験が良い。JetBrains ユーザー向けのサポートにも期待している。
- 弊社では Sentry / Notion / DeepWiki / GitHub と MCP サーバー連携しており、今後さらに活用の幅を広げられると考えている。
- プロジェクトはモジュラーモノリス構造で運用しており、ディレクトリ単位でレビュー観点を設定する仕組みはあるものの、現状はプロンプト中心の運用で、チームごとに活用度合いにばらつきがある。今後、より細かく構造化された設定が可能になることで、レビュー品質の標準化が進み、活用の幅がさらに広がると期待している。
弊社で試験導入した際の体験についてZennに投稿しておりますので、ぜひご覧ください。
https://zenn.dev/lincwell_inc/articles/3d526db9327f7a
株式会社Linc’well / TakuyaTaniguchi
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