PRONI株式会社でのDevin活用事例
PRONI株式会社 / 岸本悠生
メンバー / テックリード / 従業員規模: 101名〜300名 / エンジニア組織: 11名〜50名
利用プラン | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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Team | 10名以下 | 2025年2月 | B to B |
利用プラン | Team |
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ツールの利用規模 | 10名以下 |
ツールの利用開始時期 | 2025年2月 |
事業形態 | B to B |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
ツール導入前の課題
開発タスクが増加し、限られたエンジニアリソースで効率的に開発を進める必要がありました。Devinを活用することで、不具合修正や既存機能の改修などの開発タスクを任せられることに期待しました。
どのような状態を目指していたか
開発組織の生産性を向上させ、エンジニアがより戦略的かつ高度な設計・意思決定に注力できる環境を構築することで、事業に対するアウトカムの増加を目指しました。
比較検討したサービス
- Cursor
- Cline
- ChatGPT
- Gemini
- Claude
比較した軸
その他のAI開発ツールとの使い分けと費用対効果を重視しました。また、実際の開発現場で複雑なコンテキストやドメイン知識を持つコードに対して効果的に機能するのかを評価しました。
選定理由
ものは試しということで、まずは試験導入をして、Devin活用による開発組織の生産性の推移を計測しました。自律的な作業能力と開発組織の生産性向上が決め手となりました。また、DevinをはじめとするAIエージェントのメリットを最大化できる開発フローや文化を早期に構築することで、開発組織の効率化・高度化を実現させる土台ができると判断しました。
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
生産性の向上という課題に対して、Devinのアウトプットが開発チーム全体の22.5%を占めながら、同じリソースでも約1.4倍のアウトプットを実現でき、開発効率の向上に寄与しています。
どのような成果が得られたか
試験導入した開発チームで、導入後2週間のDevinによるPR数は全体の22.5%を占めました。 また、Devinの作業時間は、同様の作業をエンジニアが行う場合と比較して、約32%の工数削減が実現しました。
導入時の苦労・悩み
Devinへの最適な指示出しの方法や、効果的にタスクを分割する方法などを試行錯誤しました。また、Devinの出力精度を向上させるための適切なドキュメント整備やナレッジの蓄積方法について模索する必要がありました。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
Devinによる開発貢献度や工数削減効果などの具体的な数値を示し、導入によるメリットを説明しました。さらに、試験導入の結果を基に、一人当たりの生産性向上やコスト削減効果について具体的な数値で示しました。
活用方法
Slackで@Devinとメンションをつけて作業を依頼する形で利用しています。具体的には、既存コードのリファクタリング、新規APIの実装、新規画面の実装、テストコードの作成、コードレビュー、イシュー作成、既存の不具合修正などのタスクをDevinに依頼しています。
よく使う機能
- タスクベースの開発依頼
- PRの作成
- イシューの作成
- コードレビュー
- Slack連携機能
- knowledge蓄積機能
ツールの良い点
- 実装スピードが非常に速い
- 報連相がしっかりできる(エラーで詰まった時には次に取るべきアクションを提案してくれる)
- knowledgeを蓄積し、次回以降の精度を向上できる
- レスポンスが人間のようで自然なコミュニケーションが可能
- 適切な指示ができれば、少ない調整だけでPRをマージできる品質のコードを生成できる
ツールの課題点
- 一度に多くの指示を与えると精度が落ちる
- 最適なドキュメント整備やタスクアサイン方法がまだ確立されていない
- Devinの出力精度向上を加速させる方法をさらに模索する必要がある
ツールを検討されている方へ
以下に、Devinを活用する上でのポイントをまとめました。
- タスクを細かく分割し、シンプルで具体的な指示を出す
- 背景やコンテキストを明確に伝える
- 出力の形式を具体的に指定する
- knowledgeを積極的に活用する
- 既存の参考になるコードを共有すると、整合性のある実装をしてくれる
- Markdownで構造化された自然言語で指示を出す
今後の展望
Devinの適用範囲を拡大し、コードレビューやバグ検出、設計補助、テスト自動化などの新たな業務にも対応できるよう準備を進めています。将来的には開発プロセスの標準フローにDevinを組み込み、エンジニアの介入なしで完了できるタスクを増やしていく予定です。
中長期的には、Devinの適用範囲を組織全体に展開し、AIエージェントを前提とした開発組織を確立することで、圧倒的な開発スピードと高品質なプロダクト開発の実現を目指しています。
PRONI株式会社 / 岸本悠生
メンバー / テックリード / 従業員規模: 101名〜300名 / エンジニア組織: 11名〜50名
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