株式会社アップグレード(Dify公式パートナー)におけるDify活用事例
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CTO・VPoE / エンジニア以外
| 利用プラン | 利用機能 | ツールの利用規模 | 事業形態 |
|---|---|---|---|
Teamプラン | ワークフロー | 11名〜50名 | B to C |
| 利用プラン | Teamプラン |
|---|---|
| 利用機能 | ワークフロー |
| ツールの利用規模 | 11名〜50名 |
| 事業形態 | B to C |
アーキテクチャ

アーキテクチャの意図・工夫
- Difyワークフロー構成は、マニュアルとコンプラ項目(50個以上)を11個に分類することで、1つのLLMが評価しなくてはならない量を減らし、正答率を向上させました。
- Dify以外のところでは、動画(1時間以上)の文字起こしはGASの実行時間制限以内で完了しないため、動画のフラグメント化、バックグラウンド処理を採用しました。
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
ツール導入前の課題
顧客からの弊社サービス継続率が、担当する弊社スタッフによってばらつきが生じていました。 これは、顧客継続率を左右する要因の属人性が高くなってしまっており、「ベテランスタッフのノウハウが共有されにくい」という構造に問題がありました。
導入前の状態
Google Spreadsheetには自動でMTG動画が追加されていく仕組みが整っていました。 しかし、動画の内容をチェックしなければいけない量が膨大(1本の動画=1〜1.5時間, 週に何本もSpreadsheetに追加される)であり、上層部のフィードバックが間に合っていない状態でした。
どのような状態を目指していたか
「属人性を排除し、弊社スタッフのフィードバックを適切に行うこと」を目指しました。 具体的には、弊社スタッフと顧客が行う1on1 MTGで、コンプライアンス違反がないか、マニュアルを遵守しているかを「自動」かつ「定量的」に分析することに焦点を当てました。
比較検討したサービス
- n8n
- Copilot Studio
- Zapier
比較した軸
- GASとの連携が容易であるか(GASからAPIとして呼び出すことができるか)
- ワークフローの実行制限時間が十分であるか
- ワークフロー実行時に、LLMで使用するトークン数が正確に出力されるか
- LLMの種類を幅広く選択できるか
選定理由
今回のケースでは、LLMの性能がコンプライアンスチェックの正答率に強く依存していたため、LLMを幅広く試行錯誤できるDifyが最適であると判断しました。
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
開発当初は、最適なLLMは「Gemini 2.5 Pro」でしたが、そのモデルにおいて、指摘の一致率86%でした。
どのような成果が得られたか
ミーティング動画からコンプラ違反・マニュアル違反を自動で検出できるようになりました。 さらに具体的にどの項目がどのように違反しているかというレポートを、対象スタッフが読むことができるように自動生成できるようになりました。 これにより、すべての動画を人がチェックする作業が不要になりました。
導入時の苦労・悩み
クラウド版を使用したため、Difyの導入自体で苦労した点はありませんでした。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
ランニングコストを計算し、1動画あたり「0.20 USD〜0.30 USD / 回 (実測値に基づく)」に対して、ROIの計算をしました。
活用方法
毎日決まった時間にGASのトリガーが発火し、全行程が自動で進みます。その結果はSpreadsheetの対象の行にレポート形式(Google Documentのリンク)として追加されます。
よく使う機能
- ワークフロー / チャットフロー によるAIアプリ開発 → API利用
- RAGやAIエージェント機能
ツールの良い点
- 初心者・上級者問わず、ツールの導入が非常に容易です。
- 業界最多のLLM連携数を誇るため、LLMを比較検討したいというニーズにマッチします。
- 視覚的に操作できるため、アプリ開発の工数が激減します。
ツールの課題点
- Dify主体でトリガーができないため、トリガーを使用したい場合は、GASやn8nなどを使用する必要があります。 (※ 今回のケースでは、Spreadsheetの情報を使いたかったため、欠点にはなりませんでした。)
ツールを検討されている方へ
AIアプリをノーコード / ローコードで開発することは、会社の生産性の向上に大きく寄与します。 その中でn8nを選ぶのかDifyを選ぶのかで悩んでいる方も多くいらっしゃるかと思います。しかし各ツールでビジネス上の致命的な差異はほとんどありません。大抵のことはどのツールでも実現できます。 まずは日本語ドキュメントが充実しているDifyを導入してみてはいかがでしょうか?
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目次
- アーキテクチャ
- 導入の背景・解決したかった問題
- 活用方法


