GitHub Copilotの導入で最速・最高の両立を目指す
GMOペパボ株式会社 / kenchan
開発部長 / EM / 従業員規模: 301名〜500名 / エンジニア組織: 101名〜300名
利用プラン | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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Github Copilot Business | 101名〜300名 | 2023年6月 | B to C |
利用プラン | Github Copilot Business |
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ツールの利用規模 | 101名〜300名 |
ツールの利用開始時期 | 2023年6月 |
事業形態 | B to C |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
コード生成AIによって、開発生産性が向上することを目指していました。特に、異なる専門分野のエンジニアが不慣れな領域で作業する際、例えばフロントエンド専門のエンジニアがバックエンドのコードを書いたり、SREがアプリケーションのバグを修正する場合などPull Requestを出すまでの時間を短くしたいと考えていました。
GitHub Copilotの導入以前は、OpenAIのAPIを利用するslack-botを運用しており、そこでコードを生成させて利用している場面もありました。しかし、GitHub Copilotのようにエディタに統合された生成AIツールは利用していませんでした。
また、slack-bot等では、みんなが生成結果を見ることができるメリットがある一方で、プロジェクトやファイルに存在するコンテキストをうまく伝えるのは難しく、新規のコードを生成する分には問題がありませんでしたが、既存のコードの修正はやや難しいと感じていました。そのような課題もあり、GitHub Copilotの導入を検討しました。
比較検討したサービス
Amazon CodeWhisperer
比較した軸
今後の発展性・展開への期待
選定理由
コード生成AIをはじめとして、これから開発プロセスの中にAIがくみこまれることは必至であると思っていたため、OpenAI、Microsoft、GitHubの各社との関係と、現在GitHub Enterpriseを利用していることから、今後のコード生成以外の部分への展開もうまく活用できるだろうと考えたためです。
導入の成果
利用直後から、専門外の技術を使う場合にやりやすくなったという声があり、実際に生成されたコード量からもそれなりの効果が得ることができました。
また、ペパボには長い歴史のあるサービスも多く、障害調査などでコードを読む時間が非常に長くなりがちなのですが、Copilot Chat等でコードリーディングの速度が上がりました。(メトリクスはこちらの通りです。)
導入時の苦労・悩み
そもそも資産であるサービスのコードを生成AIのインプットとして良いのかと、生成されたコードの権利について社内でも議論がありました。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
規約や権利については、同じタイミングで社内で生成AI利用のガイドラインが制定されたことから、それに照らし合わせて問題ないことを法務含めて確認をしました。
コストについては、全社としてAIを活用して生産性を向上させるという大方針があったこともあり、比較したサービスとのメリット・デメリットを整理して説明を行いました。
社内への展開・導入推進
全エンジニアにライセンスを付与することをアナウンスし、活用するためのワークショップを社内で開催しています。
費用対効果の算出
VSCodeのExtensionとして利用していることが一番多く、一部JetBrainsのIDEをつかっているメンバーも利用しています。開発している時間ほぼすべての時間が利用時間になります。
活用方法
よく使う機能
- 生成されたコードの利用
- Copilot Chatを利用したコードリーティング
ツールの良い点
- GitHub(Enterprise)を利用している企業であれば、今後の追加機能等も期待できる
- 生成されるコードの質が十分
- 利用状況のメトリクスを見ることができる
ツールの課題点
- 複数ファイルにまたがった、プロジェクトのコンテキストにあったコード生成はうまくいかない場面もある
- 出力はモダンなコードになるため、歴史のあるアプリケーションでは動かないことがある
ツールを検討されている方へ
GitHub Copilot以外も生成AIによるコード生成サービスがありますが、GitHub Copilot Enterpriseをはじめとした周辺機能まで含めると、GitHub Copilotは現時点ではベストな選択だと考えています。
少人数から始めることもできるので、生成AIを活用した生産性向上に取り組むための一歩目としておすすめしたいツールです。
GMOペパボ株式会社 / kenchan
開発部長 / EM / 従業員規模: 301名〜500名 / エンジニア組織: 101名〜300名
2014年9月、GMOペパボ株式会社に入社。技術基盤チームにて複数のサービスの技術的課題解決に従事。2016年9月にはEC事業部のチーフテクニカルリードに就任し、データベースサーバのRDS移行など、サービスの可用性向上のための技術課題に取り組む。2022年9月にはエンジニア組織全体のマネジメントを担う技術責任者を兼務し、開発組織の生産性向上と技術プレゼンスの向上を担う。
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