Qase導入によるテスト管理の効率化と課題解決

ツール導入前の課題

約 10,000 件のテストケースの管理およびテストのモニタリングのためにスプレッドシートを利用していたが、以下の点に課題があった。

1. テストケースの実行対象をテストケースの全体から抽出するのに時間がかかっていた
2. テストの進行状況と結果をリアルタイムでモニタリングするために関数や GAS を都度設定する必要があった
3. テストケースの情報量が多いため横長になり、可読性が低かった

どのような状態を目指していたか

上記の課題が解決された状態を目指した。

1. テストケースに属性を設定し、容易に絞りこみテスト実行できること
2. テストの進行状況と結果がリアルタイムにモニタリングできること
3. テスト実行しやすいこと

加えて、下記を重要視していた。

• プロジェクト管理ツール※との連携が容易なこと
• テスト自動化ツール or CI ツールとの連携が容易なこと
• 手動/自動で実行するテストケースを一元管理できること

※テックタッチではプロジェクト管理ツールとして Jira を用いていたが、ツール検討当時 Linear に移行することを検討していたため、ツールの連携を重要視していた。

参考資料

• 最高効率でテストをするためにQaseを選んだ理由
• フロントエンドエンジニアとQAエンジニアの協働による自動テストを増やす開発プロセス

• Practitest
• TestRail
• Quality Forward

• スプレッドシートからの移行が容易であること
• プロジェクト管理ツールとの連携が容易なこと
• テスト自動化ツール or CI ツールとの連携が容易なこと
• 手動/自動で実行するテストケースを一元管理できること

• Linear との連携がサポートされていること
• レポート機能や API が充実していること
• 操作しやすいこと

改善したかった課題はどれくらい解決されたか

1. テストケースの実行対象をテストケースの全体から抽出するのに時間がかかっていた
2. テストの進行状況と結果をリアルタイムでモニタリングするために関数や GAS を都度設定する必要があった

→テストケースの一覧（ Repository ）から柔軟にフィルタンリングをすることで Test Plan / Test Run を作成することでテスト実装が容易になった。

3. テストケースが横長になり、可読性が低かった

→テストケース 1 件の情報を横スクロールなしで確認できるようになり、テストを実行しやすくなった。

Qase は Excel やスプレッドシートのような表形式ではテストケースを表現しません。そのため、表形式のテスト管理ツールを探している方にはおすすめできません。一方で Suite で Nested tree view や Folder view を使用して階層構造を容易に表現することができます。これにより、機能別に階層の深浅を任意の深さにネストしたテストケースとして管理することが可能です。この点に関しては好みが分かれるかもしれませんので、ぜひチームや関連するメンバーでトライアルしてみてください。

筆者も本格的に表形式以外のテスト管理ツールを使用するのは初めてでしたが直感的で操作しやすいと感じました。また、他ツールとの連携の中でも Jira との相互連携が非常に便利でした。 Qase 上で Jira のチケットを登録するだけで Jira チケット側から Qase のテストケースへのリンクが作成されるためトレーサビリティの確保が容易になります。ただし、ご利用の連携ツールで対応しているかどうかはツールによって異なるため、トライアルで確認することをお勧めします。