クオカード デジタルイノベーションラボにおけるQase導入事例

株式会社クオカード / デジタルイノベーションラボ
メンバー / フルスタックエンジニア / 従業員規模: 101名〜300名 / エンジニア組織: 11名〜50名
利用プラン | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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Startupプラン | 11名〜50名 | 2024年8月 | B to B B to C |
利用プラン | Startupプラン |
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ツールの利用規模 | 11名〜50名 |
ツールの利用開始時期 | 2024年8月 |
事業形態 | B to B B to C |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
導入前は、テストケースの作成や実行をスプレッドシートで管理していました。 しかし、テスト対象の増加に伴い、次のような課題を感じていました。
- 複数メンバーのテスト進捗の把握が困難
スプレッドシートで作成したテスト仕様書は以下の内容で運用していました。
- 各機能ごとにシートを作成
- 関数を用いてテスト結果ステータスをパーセンテージで表示
- 担当者を記載
しかし、毎回テスト仕様書を開き、進捗を各シートごとに確認する運用に限界を感じていました。
テストケースに関連するファイルや成果物の管理が煩雑
テストで使用するファイルや成果物は、指定のディレクトリで管理していました。 しかし、ディレクトリの管理やファイルが増える度に保管場所が煩雑になり、事後に見返す際に不便を感じていました。テストケースの変更履歴を追うのが難しい
スプレッドシートでは変更履歴を保存できますが、関係ない細かな修正まで積み重なるため、特定の履歴を追うのに不便を感じていました。
比較検討したサービス
- TestRail
- CAT
- QualityTracker
比較した軸
アジャイル開発体制で使用していくことを前提に、以下の点を重要視しました。
- テスト進捗の把握がしやすいこと
- 直感的で使いやすいUI
- チームの規模に合ったツール
- テストケースの作成・実施の効率化
選定理由
テスト進捗の把握がしやすいこと
Test Run(テスト実行画面)で、誰がどのテストを担当しているのか、どの程度テストが進んでいるのかがわかりやすいです。 また、テスト実施時間も計測できる(DURATION)ため、どの項目で時間がかかっているかも把握できるので、テスト活動の改善に繋げられると考えました。直感的で使いやすいUI
テストケース作成〜テスト実施まで、テスト管理ツールの仕様把握に工数を取られすぎず、実際の業務で使用できるUIでした。チームの規模に合ったツール
Qaseでは、4つのプランから選択できます。ラボQAチームのメンバー3名がメインで使用する想定で、ストレージ容量や、API連携を加味してStartupプランを採用しました。 1ユーザごとに課金するシンプルな料金体系と、閲覧ユーザも無料で作成できる点が大きなポイントでした。テストケースの作成・実施の効率化
テスト作成では、テストケースの階層構造が把握しやすく、ネストして階層を増やせるのでどの機能でテストをするのか把握がしやすいです。 また、テストケースのコピーやShared Steps(共通する手順のマスタを作成し、テストケース作成時に利用できる機能)を活用し効率的にテストケースを作成できました。実施については、「テスト進捗の把握がしやすいこと」で記載した通りです。
導入の成果
Qaseを導入した結果、スプレッドシート利用時に比べて、以下の点でテスト活動が大幅に改善されました。
- 進捗管理・チーム連携の効率化
各メンバーのテスト進捗を視覚的に確認できるようになり、チーム全体の進捗把握が容易になりました。 これにより、複数人体制でのテストが効率的に行えるようになりました。(選定時の主要要件をクリア)
- 品質管理と証跡の強化
- 成果物の管理性向上:
テスト結果にファイルや成果物を直接添付できるようになりました。(CSV、画面キャプチャなど) これにより、テスト結果と関連証跡の把握が格段に容易になり、管理の煩雑さが解消しました。
- 変更履歴の追跡が容易に:
個々のテストケースで、誰が、いつ、何を修正したかという変更履歴が自動で記録されるため、変更内容の把握が迅速になりました。
- テスト証跡の強化:
テスト番号の自動採番機能により、テスト管理がしやすく、証跡の追跡が容易になりました。 テスト手順のステップごとにテスト結果ステータスを付与できるため、より詳細な品質管理が可能になりました。
- 情報共有と操作性の向上
- テスト結果の共有が容易に:
テスト結果のURLを共有すればすぐに確認できるので、対象URLを共有すればすぐにテスト結果を確認可能になりました。
- 操作性の改善:
スプレッドシートで必要だった横スクロールやセルの縮小といったUI操作が不要になり、作業ストレスが軽減しました。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
以下のステップを踏み、適宜上長に進捗を共有しながら進行しました。
- チームで必要な要件/方針を洗い出す
- テスト管理ツール導入に伴う課題出し
- ピックアップしたテスト管理ツールを試用
- 試用結果を元にテスト管理ツールの機能比較表を作成
- 比較表を元にチームで協議
活用方法
よく使う機能
1.Repositoly
- テストケースの作成と編集の実施、 テストケースの管理
2.Shared Steps
- 各テストケースで共通テスト手順を登録し、該当テストケースに適用
3.Test Runs
- planで作成したRunでテストケースの実施
- テスト進捗把握
- 後日テスト結果確認
4.Defects
- テストケースに対応する不具合の報告起票
ツールの良い点
- テストケースの作成〜テストの実施までを容易に実施できること
- テスト管理のための機能(優先度、自動化フラグ有無)や、SharedStepなどのテスト作成効率が上がる機能が豊富
- 公式への問い合わせに対して早く回答してもらえる(問い合わせは英語)
ツールの課題点
- Qaseにバグがあった場合、修正が対応されるまで時間がかかることがある
- 一度作成したTestRunから、不要なテストケースを後から外すことができない
ツールを検討されている方へ
- UIがシンプルで、直感的に操作できるツール
- 無料プランである程度まで操作できるので、気になったらまずは登録してみることをお勧めする
- 自社の使用されているツール(例えばCIツールであるGitHubActionsのWF設定や、課題管理ツールのAPIなど)とのアプリと連携するケースもある場合は、連携可能かどうか事前調査されてから使用されると良い
今後の展望
Qaseをさらに活用し、以下の改善を進めたいと考えています。
- Qaseでのテスト自動化の促進
現在、私たちのチームではテスト効率を上げるため、APIテスト、E2Eの自動化を積極的に進めています。しかし、現状Qaseで管理しているテスト項目は手動テストベースの内容になっています。そのため、今後は以下のことにも注力していきたいと考えています。
テスト項目を自動化を見据えた内容に刷新する
CIワークフローとQaseを連携させ、CIテスト結果をQaseに自動連携させる
これらを行うことで、テスト結果入力の工数も大幅に削減でき、テスト効率をさらに上げていけると考えています。

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