VPoE・開発部長向け招待制イベント「VPoE Summit 2025 Spring」イベントレポート
2025年5月15日(木)、VPoE(Vice President of Engineering)や開発部長が直面する開発組織づくりの課題や取り組みに向き合い、実践的な知見を共有する招待制イベント「VPoE Summit 2025 Spring」がベルサール羽田空港にて開催されました。
2回目の開催となる本サミットは、「開発組織の文化を醸成し、事業の力に。」をテーマに、ここでしか聞けないオフレコトークを通じて、多様な気づきを共有し、考えを深めるクローズドイベントです。
本記事では、当日スタートアップからメガベンチャー、エンタープライズ企業まで、様々な規模や業界の企業の開発組織リーダーにお集まりいただいた当日の様子をお届けします。
VPoE Summit 2025 Spring開催の背景

急速に変化する市場環境の中で、事業の源泉を生み出すVPoEや開発部長の道のりは、不確実性と挑戦に満ちています。組織規模や事業フェーズ、ドメインによって「正解」が異なる中、同じ立場のリーダーたちが交差し、共に考える場が求められてきました。
今回のテーマである「開発組織の文化を醸成し、事業の力に。」には、内製化やAI活用の進展に伴う変化の時代において、持続的な成長を生む文化の土壌づくりが不可欠であるというメッセージが込められています。

本イベントには、こうした想いに共感いただいた、6社の企業にご支援をいただきました。
- アリババクラウド・ジャパンサービス株式会社
- 株式会社DELTA
- Kong株式会社
- Okta Japan株式会社
- Snyk株式会社
- 株式会社アシュアード
ご支援いただき誠にありがとうございました。
プログラム内容のご紹介
Keynote: Camille Fournier氏による講演
『エンジニアのためのマネジメントキャリアパス』の著者であり、さまざまな規模・業界の組織変革を牽引してきたCamille Fournier氏に、「スタートアップから米国金融大手まで、スケーラブルな組織と文化をどう設計してきたか」というテーマでご登壇いただきました。
参加者の感想
- マネジメントにおける課題が体系的に整理されており、多くの学びを得られる内容でした。耳の痛い指摘もありましたが、今後の組織づくりに確実に役立てたいと思います
- “ブリリアントジャーク”や“サイロ化”など、私たち自身が直面し取り組んできたテーマが扱われており、それらが個別の組織に特有の問題ではなく、あらゆる組織に共通する本質的な課題であることを実感しました
- AIに対する考え方が多様であることを改めて認識するとともに、その活用や推進の難しさについて深く理解を深めることができました
- スピード、信頼関係、戦略との整合性といった、組織成長に欠かせない要素を改めて見つめ直すきっかけとなりました。AIが進展する中にあっても、“人”の信頼が組織の原動力であるというメッセージに、大きな勇気をもらいました
※本セッションは会場限定で行われた特別プログラムのため、登壇資料の共有およびアーカイブ配信はございません。
Exhibition
Exhibitionでは、スポンサー企業各社にご登壇いただき、プロダクトが実際の開発現場でどのように活用されているかをご紹介いただきました。
一部のセッションでは、実際にプロダクトを導入・活用しているユーザー企業のご担当者にもご登壇いただき、現場で向き合う課題とその解決アプローチが共有されました。
ラウンドテーブル
本サミットの核となるラウンドテーブルでは、開発組織づくりの中で直面する課題や悩みについて、参加者同士で意見交換が行われました。
テーマは「開発組織のROI最大化」「経営とのギャップ」「AI時代のチーム設計」「カルチャー醸成」など、開発組織に関する多様な論点を設定。参加者には事前にディスカッションしたいテーマを選択いただき、企業フェーズや組織規模が近い参加者同士でテーブルを構成しました。
特に人気を集めたのは「AIで変わる未来、エンジニアの役割とチームの最適解」。参加者全体の約3割が選択しました。生成AIの進展を前提とした組織変革の必要性を、多くの方が課題として捉えていることがうかがえます。
参加者の感想
- 他社の現場感や、同じ立場にいる方々が抱えるリアルな課題を伺うことで、大きな励ましを得ることができました
- 開発部長として、自分も経営層の一員であるという意識をより強く持たなければならないと気づかされました
- あらかじめ関心を持っていたテーマについて、自身の考えを裏付けるような有益な情報に触れられ、大変参考になりました
- マネジメントの観点から他社の取り組みや課題を共有いただいたことで、自社の課題を前に進めるための具体的なヒントを持ち帰ることができました


VPoE Summit 2025 Springを振り返る

今回のVPoE Summit 2025 Springは、前回からさらに進化を遂げ、より深い学びと交流の場となりました。
参加者からは「オフレコかつ同じ目線の話だからこそ、共感もヒントも得られた」「ラウンドテーブルは有意義なので引き続き参加したい」「今度は同業種でお話ししたい」といった声が寄せられています。次回も、事業成長に直結する開発組織づくりを模索するリーダーの皆様が集い、さらに実りあるインプットとアウトプットが生まれる場を目指します。
ご参加いただきました皆様、ご来場いただき誠にありがとうございました。
次回の開催時もぜひご参加ください。