Cursorを導入しAIを使った開発手法にシフト!
株式会社リンクアンドモチベーション / 大塚友章
メンバー / バックエンドエンジニア / 従業員規模: 1,001〜5,000名 / エンジニア組織: 51名〜100名
ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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2024年11月 | B to B |
ツールの利用開始時期 | 2024年11月 |
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事業形態 | B to B |
アーキテクチャ

導入の背景・解決したかった問題
導入背景
導入背景
昨今、AIを活用したソフトウェア開発手法が急速に進化していることを受け、リンクアンドモチベーションの開発組織においても、現状の開発手法を継続することはリスクと捉え、AIを活用した開発手法へのシフトに取り組んでおります。 具体的には、新規プロダクトの開発においてはAI活用率100%、既存プロダクトの開発においては60%以上を目指しており、すべての開発者がコード生成AIエージェントを活用できる体制を整えました。
比較検討したサービス
- Roo Code
- GitHub Copilot
※ Claude Codeが当時はまだ主流ではなかったため、比較対象に入っておりませんが、現在はClaude Codeも併用しております
比較した軸
- 社員全員に配布することを前提としていたため、予算の見積もりが立てやすいこと
- 本番環境での利用を目的としていたため、複雑な機能の実装が可能であること
導入の成果
改善したかった課題はどれくらい解決されたか
Cursorを社内の全てのエンジニアに配布した後、Cursorを使ったバイブコーディングのハンズオンや、Cursorの機能に関する勉強会を実施しました。 これにより、バイブコーディングを実施しているエンジニアがほとんどいなかった状態から、現在ではほぼすべてのエンジニアがバイブコーディングを行える状態になりました。
どのような成果が得られたか
私のチームでは、GitHubのプルリクエスト(PR)におけるAIの使用率を計測した結果、約60%のPRがAIによってコード生成されていることが確認できました。
導入時の苦労・悩み
- 実装時間が多いユーザほど、容易にスローリクエストに到達して満足に使えない状況が起きる
- Cursorのライセンスを配布した当初はほとんどがコード補完機能しか使われず、機能を充分に使用するに勉強会など一定の時間を使った
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
弊社CTOがプロダクト開発におけるAIのコード生成比率を新規プロダクトの開発においては100%、既存プロダクトの開発においては60%を達成するよう目標を掲げました。
そこで弊社でAI開発の主導をするチームのエンジニアである鵜木@nokki_yが先導し、社員全員にCursorを配布する場合の予算案を作成の上、実際に各チームへ配布を行いました。
次に各チームにCursorの普及を推進するリーダーを決めて、具体的な開発現場で効果的に活用できる体制を整えました。
活用方法
よく使う機能
- Agentモードによるコード生成
- Cursor Rulesの拡充
ツールの良い点
機能面
- Cursor Rulesではファイルタイプごとにルールを設定でき、どのルールが適用されるかが明確であるため、管理がしやすいです。
- Askモードを使用することで、既存の実装から仕様を理解することができます。
- auto run modeを有効にしておくことで、「実装 → テストコードの実行 → 失敗したテストの修正」というサイクルを、人の手を介さずに自動で実行することができます。
- リポジトリ全体のコードをインデックス化してくれるため、既存実装を踏まえた精度の高いコード生成が可能です。
- コード補完機能も同時に使用することができます。
- AIによるLintエラーの自動修正機能が搭載されています。
移行のしやすさ
- VSCodeをベースに開発されたエディタであるため、従来VSCodeを使用していた開発者にとっては移行がスムーズです。
- エージェントのカスタムモードは、GUIベースで直感的に編集することができます。
プラン
- Proプランは月額20ドルで利用でき、使用量を超過した場合でも低速モードで引き続き利用することができます。
ツールの課題点
機能面
- Agentモードでコード生成を行う際、Cursor上のファイルエディタで対象ファイルが直接開かれ編集されるため、同時に別のファイルを並列で編集する際には操作性にやや不便さを感じることがあります。
- 指示が十分に具体的でない場合、タスクが途中で停止してしまうことが多く、ClaudeCodeやRooCodeと比較して、自律的なコード生成に物足りなさを感じることがあります。
ツールを検討されている方へ
GUIベースで操作でき、初期導入コストもそれほど高くないため、AIを活用した開発をこれから始める場合や、比較的小規模な機能開発が多い場合には、他のAI開発系ツールと比較してもCursorは有力な選択肢の一つであると考えられます。
今後の展望
前述した通り、リンクアンドモチベーションでは今後の開発における新規プロダクトの開発においてはAI活用率100%、既存プロダクトの開発においては60%以上を目標にしています。 そのためにさまざまなAI開発ツールごとのナレッジをチーム内外でシェアし、AIを使った開発手法にシフトすることでよりスピーディにサービス開発を行っていきます。
株式会社リンクアンドモチベーション / 大塚友章
メンバー / バックエンドエンジニア / 従業員規模: 1,001〜5,000名 / エンジニア組織: 51名〜100名
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