GOGEN株式会社のDevin導入事例
GOGEN株式会社 / zabio3
CTO・VPoE / CTO / 従業員規模: 11名〜50名 / エンジニア組織: 10名以下
利用プラン | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 | 事業形態 |
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Team | 10名以下 | 2025年1月 | B to B B to C |
利用プラン | Team |
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ツールの利用規模 | 10名以下 |
ツールの利用開始時期 | 2025年1月 |
事業形態 | B to B B to C |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
導入前の課題
私たちが開発・運用する不動産売買プラットフォームは、多段階の工程と複数の専門領域を横断して機能を提供しており、その性質上、システムは複雑化しやすい傾向にあります。
サービスが成長するにつれて、既存機能の運用保守にかかる工数は増加の一途をたどっていました。
同時に、事業要求に応えるためには、プラットフォーム内の異なる領域で新規開発や機能改善を並行して進める必要があり、開発チームへの負荷は増大していました。
このような状況下での生産性の維持・向上が喫緊の課題となっていました。
どのような状態を目指していたか
まずDevinのようなAIエージェントに定型的なタスクを委任することでした。
これによって、エンジニアやデザイナーが本来の創造性や専門性を活かし、より高付加価値な業務へ集中できる状態を作り出すことを第一の目標としました。
加えて、副次的な効果として、AI活用の試行錯誤から得られた知見やノウハウを、自社プロダクトの新しい機能としてユーザーに還元していくこと。
さらに、AIに正確な指示を与えるプロセスなどを通じて、結果的にチーム内でのドメイン知識の共有が進むことも期待していました。
比較検討したサービス
特になし
※ 生産性向上に寄与しそうなツールは「まず試す」という方針のため、特定の既存ツールと事前に詳細比較は行わず、導入を進めています。
※ その結果、現在はCursor、Cline、ChatGPT(Pro含む)、Gemini、Dify、Claudeなど、複数のツールをチーム内で活用しています。
導入の成果
1. オンボーディングのドキュメントの充実化
Devinにタスクを依頼し、意図通りに動かしてもらう過程で、チーム内やプロダクト固有のドメイン知識、あるいは開発プロセスにおける「暗黙の了解」が、AIにとっては誤解を招きやすい点であることが改めて浮き彫りになりました。これらの発見を都度READMEやチームのナレッジベースに反映していくことで、結果的に、新メンバー向けのオンボーディング資料やAI活用時のガイドラインとしても機能する、質の高いドキュメント整備へと繋がりました。
2. 非エンジニアによる軽微なプロダクト修正の実現
まだ件数は多くありませんが、QAなどを通して、普段コードを書かない非エンジニアメンバーが発見した軽微な文言の誤りや簡単な挙動の修正を、Devinに依頼してプロダクトへ反映させる、といった事例も出てきました。これは、開発に貢献できるメンバー層を広げる未来への可能性を感じさせる、象徴的な出来事でした。
3. 「まずAIに投げてみる」文化の醸成と実践
「このタスク、Devinに投げて上手くいけばラッキー」といった、良い意味でライトな感覚でAIを試すマインドセットがチーム内に育まれました。これにより、QAで発見された簡単なバグ修正や日々の開発タスクなども「一旦Devinに投げてみよう」と気軽に試せるようになりました。
さらに、CS活動の一環として顧客エンゲージメント中にその場で発見された問題をDevinに修正依頼し、顧客との打ち合わせが終わるまでに修正を反映させるといった、リアルタイムでの活用なども生まれました。
導入時の苦労・悩み
プロダクト固有コンテキストの理解不足
Devinが、私たちのプロダクト特有の複雑なドメイン知識(例:宅地建物取引業法や関連法規、不動産取引の慣習など)や、モジュラモノリス構成におけるモジュール間の依存関係、さらにはBuf Connect のような特殊なツールチェーンを完全に理解するには至らず、結果として不正確・不完全なコードを生成してしまうケースが多く見られました。精緻な指示が求められるコミュニケーションコスト
曖昧な指示や自然言語でのラフな依頼では、開発者の意図と異なる実装をAIが行ってしまうため、期待通りの成果を得るには、仕様の細部や背景まで含めた、かなり精緻な指示(プロンプト)を作成する必要がありました。この丁寧なコミュニケーションには、想定以上の手間とコストがかかりました。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
CTOとして導入を推進しましたが、プロセスは非常にスムーズでした。経営陣、特に代表が全社的な生産性向上を目的としてAIツールの活用を積極的に推進しており(※)、加えて 組織全体で「まず試す」方針 を共有していたため、意思決定は迅速でした。開発チームもこの方針のもと協力的であり、結果として詳細な事前説明や費用対効果の提示、特別な導入条件などは不要でした。
(※補足:代表は日頃からAI活用による生産性向上に関心が高く、全社員向けにChatGPT Proの利用を開放するなど、具体的なアクションも取っています。)
活用方法
よく使う機能
- SlackからDevinへタスクを依頼
- Knowledge機能によるコンテキストの補足
- ブラウジング操作によるQA
- Playbook機能による格納
ツールの良い点
- 24時間、並列でDevinが働いてくれるため、開発者が別タスクに集中できる点
- Slackから気軽にDevinに依頼できる点
- ブラウザ操作ができる点
PRにスクリーンショットなどを入れてもらうことでレビューコストが削減できている。
ツールの課題点
- 生成コードの精度や品質が不安定で期待に満たないことも多く、エンジニアが手直し等で不毛な時間を費やすことが頻繁にある点
- コンテキスト理解不足により、テストを通すための修正・リトライが増加し、結果的に費用が増加した点(モデル自体の精度)
- 非同期処理とはいえ他ツールなどと比較しても待ち時間が長い点
GOGEN株式会社 / zabio3
CTO・VPoE / CTO / 従業員規模: 11名〜50名 / エンジニア組織: 10名以下
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