Findy Team+の導入効果をレビューでご紹介(k-nhr-株式会社セゾンテクノロジー)
株式会社セゾンテクノロジー / k-nhr
EM / EM / 従業員規模: 501名〜1,000名
利用プラン | ツールの利用規模 | ツールの利用開始時期 |
---|---|---|
Enterpriseプラン | 10名以下 | 2023年5月 |
利用プラン | Enterpriseプラン |
---|---|
ツールの利用規模 | 10名以下 |
ツールの利用開始時期 | 2023年5月 |
導入の背景・解決したかった問題
導入背景
これまでもステップ数、工数などで生産性を可視化していこうという動きはあったが、自社独自の指標ではなく一般的に利用されている指標をみれるものを求めていた。
そんな中で、EMに着任した際にどのような組織にするか、を考え始めたのが最初であり、”イケてる開発組織”を目指すにあたって、Four Keysのメトリクスを知った。Four Keysを可視化してElite ランクを”イケてる”と定義し、目標を設定。これをどのように計測するかという点で検討を始めた。
なお、Four Keysを指標として選択した背景としては、コード量や工数では数字のハッキングができてしまうけれども、Four Keysでは、1つをハックしようとすると、もう1つが悪くなるというように、牽制し合える環境になっていること。全体を通してよくならないとEliteにはなることができないという考え方が良いと思った。
比較検討したサービス
GCP/fourkeys (OSS) を用いて自社でスクラッチで開発すること
選定理由
社内でスクラッチでの作成コストを考えると、社内システムを独自に作成が必要があり、また、作成後に形骸化してしまう恐れや社内で維持・メンテナンスできる人がいなくなってしまい負債になってしまう懸念もあるため、外部のツールを導入することを決定。
国内でFour Keysを可視化できるサービスはなかったため、Findy Team+の利用を開始した。
導入時の苦労・悩み
特段苦労した点はなかったように思う。経営陣も生産性可視化に向けて挑戦している人だったので、理解は早かった。
導入に向けた社内への説明
上長・チームへの説明
HULFTという製品が国内シェアNo.1であり、世界でも3〜4位の状況において、開発組織はどの程度イケてるのかという問いに答えきれておらず、戦闘力を高くすることで、世界と戦っていくことを説いた。
また、ゴール設定として、開発プロセスを改善するサイクルを回すこと、開発前後のプロセス、企業全体のパフォーマンスを上げることをゴールに掲げ、推進。開発前後のプロセス、企業全体のパフォーマンスを上げることを設定。
費用対効果の算出
社内でスクラッチでの作成コストとの比較。スクラッチの場合は、実装コストとメンテナンスコストがかかるため、Findy Team+と比較して外部ツールの方が費用・運用コストメリットが出ることを伝えた。
活用方法
よく使う機能
- サイクルタイム分析画面
- 週次のスクラムで「ファインディレビュー」という振り返りの時間を設けている。今週のPRの数、Eliteをキープできているかを確認している。また、PRのなかに、いつもより大幅に時間がかかっているようなものがあれば、何か困ったことや大変なことがなかったか、ヒアリングをしている。そうすることで、どこがボトルネックになっているのかがわかるためとても助かっている
- 振り返りにおけるコミュニケーションの活性化
- 画面とは異なるものの、これまでは、振り返りの一般的な手法に則って、良かったことや困ったことについて話していたが、そのやり方では、その方が覚えている範囲でしかできないという課題があった。数値を見て、大きく時間がかかっている箇所がわかれば、具体的にプルリクエストを見ることもできるので、そちらの方が改善の効果が断然高い。また、チームメンバー全員が上手く発言できるわけではないので、何か困ったことがあったときにフォローしてあげられると、「助けてもらえるんだ」という安心感を持ってもらうチームの文化作りにも貢献している。
ツールの良い点
- Four Keysからドリルダウンできる点
- Four Keysの可視化をしたいと思っていたが、その指標からドリルダウンすることで、具体的にリードタイムにおけるどのフェーズが悪いのか、などを分析できたり、PR1件1件を掘り下げて分析できる点。
- UIが見やすい
- UI/UXがすっきりしていて、チーム全体で共有する上で振り返りの際にUIが見やすいことはとても大事。グラフですっきりまとまっていて、?マークで指標の意味を確認できたりするのも便利。
- Slack連携機能
- 設定したPRの連携が細かくSlackで結Q果を通知される点。今週のレビュー件数は●●件、と通知してくれるため、形骸化せずに、指標を見ることができる。
ツールの課題点
- 休みの稼働率設定ができない
- 自社の稼働時間設定ができないため、休みの稼働率としてデータが入ってしまうことがある。そのため、金曜日のPRが上げづらかったり、定時の最後に上げづらいということがある。
- サポートなしでは分析しきれない可能性がある
- データが見えるようになったあとに、分析していくのはチームが成熟していないと難しいかもしれない。
- 経営層に見せる画面はまだない
- 課題というほどではないが、チーム内でみるものに加えて、経営層に見せる画面があると、報告の際などにも活用できるようになり、より便利になりそう。
その他
今後に向けて
パッケージソフトウェアの開発における生産性の可視化は、「Findy Team+」の導入企業でもあまり事例がないとのことだったので、パッケージソフトウェアの開発における生産性可視化のデファクトをつくっていきたい、という気持ちがある。まだ知見もプラクティスもあまりないなかではあるものの、改善していきながら進めていきたい。
ツールを検討されている方へ
振り返りをやっていくなかで、計測できていないことの改善をしてみても、その施策が効いたのかどうか、結局よくわからない。雰囲気としては良くなった気がするけど、実際はどうなんだろうとモヤモヤすることがありました。でも、こうして計測して可視化されると、施策を数値的に振り返ることができるのでいいなと感じます。
また、マネージャー目線では、今後新しく入ってくるメンバーのオンボーディングにも、活かせるのではないかという期待があります。ちょうどDataCatalogチームに若いエンジニアのメンバーが異動してきたので、これから開発のアクティビティが出てきたときに、定期的に見ながら1on1などができると良さそうだと思っています
株式会社セゾンテクノロジー / k-nhr
EM / EM / 従業員規模: 501名〜1,000名
セゾンに2009年に新卒で入社し、HULFTの開発に従事。エンジニアとしての経験を積み重ね、IOT向けの開発にも関わる。その後はチームリーダーを務め、2022年よりエンジニアリングマネージャーとして、組織の発展に取り組む。
よく見られているレビュー
株式会社セゾンテクノロジー / k-nhr
EM / EM / 従業員規模: 501名〜1,000名
セゾンに2009年に新卒で入社し、HUL...
レビューしているツール
目次
- 導入の背景・解決したかった問題
- 活用方法